【演奏会後記】第九演奏会2022 ヨコハマベイフィルハーモニー ウィンターコンサート

    演奏会後記

第九4楽章の2公演を無事終えました。地区センターという身近な場で第九を演奏する意欲的な演奏会、無事終えてほっとしています。

ファゴット演奏

全体のこと

「ただいま」~毎年恒例のイベントですがコロナ禍のため3年ぶりの第九となりました。1公演目はコロナの影響で欠席した奏者もいましたが2公演目は復帰しており、いまだに影響は続く中での演奏でした。

それぞれに想いがあったと思いますが、なんとか熱い演奏を届けることができたと思います。お客さんとの距離の近さは格別で、コロナのため制限されていましたがもっと沢山の席で聴いて頂ける日が来てほしいです。

セッティングの関係で私は歌ソリストの方々のすぐ前で(金管群は両脇の配置)、その豪華な美声の迫力を間近に感じられ、本当に贅沢な特等席でした。合唱も人数を制限している感はありましたがエネルギーを感じました。

終演後のお話でソリストの方々もこのイベントに思い入れを持ってもらえてるのは嬉しいですね。こうやって久々に集まって一緒に音楽を作り上げた意義、「全ての人は兄弟」という第九の持つメッセージもより体感することができました。

第九という大掛かりな曲のハイライトをまずは身近な場で聴いて頂ける意義は大きいです。その上で「全楽章やってこそ第九」、確かに3楽章までを否定して4楽章へ繋ぐというのが本来の流れです。全楽章の演奏会は一度コロナで中止になっているのでまた実現することを願います。

改めて第九は壮大でエネルギーのある曲だと体感できました。この時代だからこそより感じられる音楽ができる喜びがありました。関係者の皆様ありがとうございました。

演奏会看板

自分の演奏のこと

そして自分が演奏する上で感じていた視点で書きます。

今回から指揮者様が変わったことで、練習に当たりそれまで染み付いていた事をどんどんはがしてくことになりました。なんとなくだった部分を見直していき、新たな第九を構築していく感じになりました。

音符の中で音をどのぐらい伸ばすのか、テンポをどこからどのぐらい揺らすのか、合唱の歌詞の発音に合わせて音を処理する所など、また新たな解釈で第九を深められました。そのためより緊張感・意思のある演奏だったのではと思います。

今回は対向配置のためにファゴットとしては低弦(チェロ、コントラバス)が遠くなり、アンサンブル感覚は普段とは違っていました。特にコントラファゴットはコントラバスと役割が近いので影響が大きかったと思います。

くるみ割り人形でもトロンボーンに加えテューバも下手側(しもて・ステージ向かって左側)でもありました。この形でのアンサンブルは初めてで、若干時差を感じる中で自信を持って演奏する必要がありました。

そして第九はいつも1stかコントラファゴットを吹いており、今回が初めての2ndでした。ベーレンライター版では少し重要な部分もありフレージングも研究していきました(最後のcresc.を先導していく感覚は気持ちいいです)。

特に1stやコントラとの関連性を見つけたり、自分がそれらを吹いていた時を客観視したり、新しい視点で色々と発見があり勉強になりました。それらのパートを演奏する時にもフィードバックできるはずで、第九をより深められて本当に有意義な経験でした。

ファゴット

第九演奏会2022 ヨコハマベイフィルハーモニー ウィンターコンサート

■1公演目
【日時】2022年12月11日(日) 14:00開演
【会場】矢向地区センター体育館(横浜市鶴見区)
【指揮】三原 明人
【ソリスト】
ソプラノ:高原亜希子
アルト :持田温子
テノール:与儀巧
バリトン:増原英也

■2公演目
【日時】2022年12月18日(日) 14:00開演
【会場】潮田地区センター体育館(横浜市鶴見区)
【指揮】三原 明人
【ソリスト】
ソプラノ:中江早希
アルト :布施奈緒子
テノール:与儀巧
バリトン:増原英也

【曲目(両日共通)】
チャイコフスキー/バレエ組曲「くるみ割り人形」より
 序曲、第一幕行進曲、アラビアンの踊り、葦笛の踊り、トレパック
ベートーヴェン/交響曲第九番 第四楽章

   

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Written by みやだい

ファゴット一眼レフ風景写真が好きな「みやだい」です。コントラファゴットやファゴッティーノやバソンも所有、風景写真は定期的にテレビ等に提供しています。旅行、猫も好きです。真面目マイペース平和主義、前向きでいたい。
X(旧Twitter) → @iadayim



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