【演奏会後記】東京リサーチ合奏団 第41回定期演奏会
土曜日、東京リサーチ合奏団の演奏会を終えました。吹奏楽ながら全楽章のチャイ4、モーツァルトのオーボエコンチェルトという、例年通りかなり斬新なプログラムでした。そういえば会場がモーツァルトホールという名称でもありました。
・青砥駅前のヴァイオリン弾きの像
・モーツァルトホール前
今回は降り番がありましたが、その間にちょっと油断して集中力が落ちてしまった。チャイ4では思うほど集中して音楽ができなかったし、弱奏で失敗した所もあったり、本番がベストにできなかったことが悔いが残ってしまった。毎回何かしら反省があります。
コンチェルトは舞台裏で聞いてましたが、ソリスト最上先生の見事さはもちろん、バックも弱奏部分がすごいなぁと思いました。
チャイ4の1楽章は例の崩れやすい部分が何とか通過できて安心。1楽章自身が、そして特にこの部分が最大の山でした。2楽章はオーボエ、ファゴットのソロが見事でした。両方とも学ぶ事がありました。
3楽章は本来pizz.サウンドですが、あのかすかな音のニュアンスがホールに浮き立つ感じが面白い、客席で聞いてみたい。4楽章は吹奏楽としてはストレスたまる(?)全楽章やってこその勢いのある開放的なフィナーレ。
アンコールは「くるみ割り人形」より「アラビアの踊り」「トレパーク」、後者は低音の旋律バリバリ吹きました。独特のサウンドについて、僭越ながらあくまで私見ですが、吹奏楽で管弦楽曲を演奏する時、一般的にはそれぞれの楽器として鳴らしてからサウンドをそれらしく整えていきますが、この団体は「管弦楽のサウンドイメージ」が先にあり、弦よりも音量の大きい管楽器がそれを超えないようにしつつ、その再現を目指して組み立てていくという感じなのかもしれません。
そのために無用に金管楽器を加えないようにもなっていて、低音もコントラバス、コントラバスクラ、コントラファゴット(、バスサックス)が中心でチューバは本当に大きい所しか吹かないし、これは一般的な吹奏楽の感覚とは明らかに異なります。
そんなバランスなのでファゴットがユーフォニアムに消されるようなこともありません。管楽器では本来難しいようなヴァイオリンのかすかな弱音も徹底されています。独特の難しい技術が要求されるわけですが、こういう音楽作りの仕方もあるんだなととても刺激と勉強になります。
市川交響吹さんもそうですが、こだわりを持った独特のカラーを持つ吹奏楽団の1つです。
P.S.今年はコントラファゴットでは既に4回目の本番となぜか多いです。こんな楽器でこれほどアクティブに活動している人は珍しいのかも。慣れていて客観視できなくなってるが貴重な楽器であるし、ふと考えると恵まれた充実した活動ができているわけですね。
・ホールへ歩く途中のきれいなあじさい
さて本番続きだったこともあり、ちょっと落ち着きたい(_ _ )Zzz