【演奏会後記】赤坂ウインドオーケストラ「映画と物語の音楽」特別演奏会2024
演奏会を終えました。毎回演奏会を振り返っていて何をどう書くか悩みますが、独特の視点の自分ですが感じた事を素直にそのまま書いてみます。
・演奏会ホール
全体的にクオリティが高い演奏会だったと思っています。繊細で理性的でセンスあふれる、良い落ち着きのある大人のサウンドで、選曲もサウンド作りも雰囲気も吹奏楽部とは一味違いました。
ストーリー・コンセプトもしっかりあり、クラシック系だけでなく幅広く多彩な内容でした。ゴジラとかも雑に吹きまくるような自己満足な演奏ではなく理性的で、ポップスも粗すぎずに大人のポップスという感じでとても雰囲気がありました。
曲によっては静かな場面もありますが、良い緊張感が続く中でそれぞれがしっかり演奏できる技術があり、粗がなくそれぞれがしっかり活きていました。特にもののけ姫のホルンのソロは本当に素晴らしかったです。
・舞台裏
プレコンからプロの方々のアンサンブルをやったり、曲に合わせて編成を減らしての演奏や、ピアノのソロ曲があったり、曲目ごとの編成バリエーションも様々でした。吹奏楽の楽器の組み合わせとして様々な事ができるんだと実感しました。
プロの方も加わっているので、練習段階からその美しい音色や意識を感じる表現感あふれる演奏や、様々なこだわりの視点があって色々な事を考えて演奏している事を見え学ばせて頂きました。
吹奏楽で埋もれがちなファゴットという感覚は忘れていました。洗練されたサウンドの中では良い調和感、響きの豊かさ、落ち着き感、バランスの良さ、音が殺し合わない、ファゴットもサウンドに心地よく参加できるから楽しいです。
青銅の騎士を中心にコントラファゴットを吹く時は一番下から支えて気持ち良かったです。一体感があり中に入っている感じで、下から動かしている実感、壮大な曲のやりがいを感じました。もののけ姫の繊細な演奏も質感にこだわって楽しみました。やはり本番の集中力が一番で表現を楽しめた。
・ステージ上(リハ時)
とにかく安定感があり素晴らしい要素が沢山あり、表現力と緊張感がある刺激的な演奏会でした。この豊かで上質なサウンドの中で演奏できてよかったし、自然と表現する事を頑張り楽しむことができました。豊かな時間が過ごせました。
アマチュアのホールステージの吹奏楽の演奏会として本格的でハイレベルな体感ができるものだったと思います。中高生の吹奏楽部とは違った大人の演奏会の追及という感じがしました。こういう吹奏楽の存在ももっと広まって欲しいと思います。関係者の皆様ありがとうございました。
「映画と物語の音楽」特別演奏会2024
~選りすぐりの映画音楽と、物語から生まれた吹奏楽の名曲~
【日時】2024年10月13日(日)13:00開場 13:30開演
【13:15プレコンサート ピアノ:大西まみ(ゲスト)】
【会場】めぐろパーシモンホール 大ホール
【指揮】西野 宏
【座席】全席指定(車椅子席あり)
【料金】ドネーション制(中高生無料) ※6歳未満入場不可
【曲目】
・「千と千尋の神隠し」(久石譲、木村弓)
・「もののけ姫」(久石譲)
・「ゴジラ」(伊福部昭)
・「名探偵コナン」(大野克夫) アルトサックス:山本 美波
・「ピンク・パンサー」(マンシーニ) テナーサックス:田尻 昌男
・「007」(バリー、ノーマン)
・「ピアノ・レッスン」(ナイマン) ピアノ:大西まみ(ゲスト)
・「菊次郎の夏」(久石譲) ピアノ:大西まみ(ゲスト)
・吹奏楽のための神話~天野岩屋戸の物語による~(大栗裕)
・行進曲「ラメセスII世」(阿部勇一)
・バレエ組曲「青銅の騎士」より(グリエール)
アンコール
・ライムライトより「テリーのテーマ」(チャップリン)
【楽団WebSite】https://akasakawind.themedia.jp/