クラヴィコルノ・ファゴット:ファゴットの音色を模倣するための金管楽器

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ファゴットの音色を模倣するための金管楽器を見つけました。



ファゴットと野外演奏

ファゴットは木管楽器に分類される低音楽器です。木管楽器の中には金属製でできている楽器もありますが、ファゴットはいかにも「木でできている」感が強い印象を受けます。

木製の木管楽器は温度、湿度が極端な環境が苦手であり、基本的に屋内で演奏します。野外向きにプラスチック製の楽器もありますが、ファゴットの場合は野外では特に音量的に戦力になりにくい事実もあります。

金属管を持つダブルリード楽器のサリュソフォーン属はまさにそれを補う事をコンセプトにしていたようです。

この楽器は、屋外でのバンドの演奏に必要なパワーを欠いていた、吹奏楽団におけるオーボエおよびファゴットを置き換えることを目指していた。


引用:Wikipedia:サリュソフォーン

音域的はバリトン・サリュソフォーンが近いと思います。しかし現在ではコントラファゴットと同じ音域のコントラバス・サリュソフォーンのみが生き残っている状態です。

こんな楽器を見つけた!

調べて見たら、ファゴットの音色を模倣すべく造られた金管楽器というものを見つけました。

その名はClavicorno fagotto(クラヴィコルノ・ファゴット)といいます。

該当ページ→https://www.metmuseum.org/art/collection/search/505057

/diary_picture/202103/701.jpg引用:https://www.metmuseum.org/art/collection/search/505057

解説の直訳:

大音量で頑丈な低音の管楽器の探求は、19世紀に多くの興味深いデザインにつながりました。ファゴットはベースラインの演奏に長けていましたが、リードやボーカルが損傷しやすいため、屋外バンドでの使用には適していませんでした。クラビコルノファゴットは、その狭いボアとユニークなマウスピースシステムでファゴットの音をエミュレートするために努力した、より耐久性のある金管楽器でした。マウスピースのステムには切り欠きがあり、空気が穴の開いたチャンバーに逃げることができます。この意図的な空気の漏れは、ファゴットのにぎやかな鼻音を再現することを目的としていました。楽器は決して広範囲の人気を達成しませんでした。

考察

一見すると細身のユーフォニアムもしくはトロンボニアムのような形状ですが、全体的にかなり細身でくびれたベルが特徴的です。マウスピースの位置も大分高い位置にあります。

マウスピースの先に穴が開いていることで空気を逃がしたり、ベル付近を狭くくびれさせることで、ファゴットの音色に近づけようとしたようです。

Bb管ということは元々ファゴットと音域がほぼ一致するユーフォニアムやトロンボーンと同じです。4ヴァルヴなのでペダルトーンまでの音も埋まり、ファゴットの音域をカバーできるようになっています。

金管楽器としても思い切った工夫をした独特で興味深い構造ですね。ファゴットの音色をどこまで再現できたのでしょうか。

終わりに

野外演奏用に造られたファゴットの音色を模倣するための金管楽器、クラヴィコルノ・ファゴット。

一般化しなかったとのことですが、どんな音がしたのか気になります。

世の中には本当に様々な楽器があるものですね。



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