【吹奏楽とファゴット(4)】アルメニアンダンス・パート1 ~ 何度演奏しても楽しくて学びがある
ファゴット吹きにとってやり甲斐がある曲「アルメニアンダンス・パート1」について書きます。
・アルメニアの国旗はこんな感じらしい
はじめに
アルフレッド・リード作曲のアルメニアンダンス・パート1は吹奏楽の名曲の1つで、人気がある曲なので演奏したことがある人も多いかと思います。
A.リード作曲の作品全般でファゴットらしさがしっかり活かさる傾向にあると私は明確に感じています。私はこの曲を10回ぐらい演奏したことがありますが、毎回楽しめているし必ず新しい発見があって学ぶことがあります。
そんなこの曲を、私が個人的にどんなイメージで演奏しているのかを紹介してみます。これは絶対的な答えではありませんが、何か参考になる部分があれば幸いです。
演奏イメージ
アルメニアンダンス・パート1について、私がどんな感じで演奏しているかを書いてみます。
冒頭の木管的の連符、比較的高い音域ですが華やかな始まりに合わせてしっかり主体的に吹きます(どうせ聞こえないと弱気にならない)。
すぐに低音の動きに移動しますが、低音セクション全体と一体となって雄大なイメージで朗々と吹きます。最後のディミヌエンドも大切に。
テノール音域の憂鬱な裏メロ、これも結構おいしいです。周りが大きくないのでちゃんと聞こえるし、ファゴットの響きが活かされているのを感じやすいです。セクション内で目立とうとあまり荒くならないように。
二分音符を中心に動きますがファゴットとホルンも一緒の動き、意外と音が通ります。柔らかい落ち着いた音色で。
変拍子の部分、言うまでもなくファゴットの一番の見せ場!変拍子はよくイメージトレーニングしておき何があっても迷わないように。F#はピッチが上がらないように。
そのあとの断片的な連符は変拍子の一部でタイミングがちょっと難しいので、ここも良くイメトレします(ここが一番難しい)。
変拍子楽章は最後にファゴットが締める、ここもファゴットが1つの色として目立つ重要な部分です。指が少しややこしいですが拍感を良く意識してずれないように。ソロなので少しはっきり目に吹いています。
山、全体で一体となって作る柔らかなサウンド、何かが突出することなく溶け込むアンサンブル、ファゴット聞こえろ!と力まずに気持ちよく演奏します。強弱記号の変化に気を付けて繊細に。
速い所、最初の連符も勢いよく吹き切ります。八分音符は上のEとHの所はファゴットらしさを示したいですね。
木管中心の連符、大人数で音量が大きいですがムキにならないように、落ち着いてあくまでファゴットの音色として。
Dの伸ばしも大事なソロなので存在感を出すイメージで。
最後はイケイケドンドン、でも走らず落ち着きます。しっかりタテを合わせて全体と響きを揃えて一体化するように。
おわりに
アルメニアンダンス・パート1を個人的にこんなイメージで演奏していますという紹介でした。ファゴット吹きとして吹いてて楽しいし、ファゴットとしての効力感が上がるのを感じます。
毎回学ぶことも必ずあるし飽きないし、本当に名曲だと感じます。今これを書いていてもワクワクしました(楽譜を見なくてもここまで書けました)。
これは絶対的な答えではありませんが、何か参考になる部分がありましたら幸いです。