【演奏会後記】赤坂ウインドオーケストラ第15回定期演奏会 - 演奏会後記|みやだいのFg日和(音楽ブログ)|みやだい

【演奏会後記】赤坂ウインドオーケストラ第15回定期演奏会

演奏会後記  New!

先週日曜日には演奏会を無事盛大に終えました。今回も思ったまま主観で書いてみます。

イタリアの特集として、様々な時代や編成や配置のバリエーションがありました。最初からヘンデルのような編成だったり(バロックファゴットやドゥルシアンをイメージして演奏してみた)、次は金管アンサンブルでステージ横の高い所から横向きにエコーさせて効果的に空間を活用したり、一般的な吹奏楽とは異なる体験だったと思います。間にアンサンブルを挟む進行も独特でした。

アルビノーニのアダージョはコントラファゴットにて。苦悩に満ちた暗く重い曲であり、とにかく繊細に美しい音を響かせるのに神経を使いました。バリバリしがちな楽器ですが目立たないよう、替え指も色々工夫して音色をくぐもらせつつ豊かに響きを付加するように演奏しました。

・コントラファゴット(リハ休憩中)コントラファゴット

運命の力はファゴットにて。シャープ系の調でしっかりクラシックの曲で、かみ合わせの難しい所は個人的に苦労してきたので意識を使いました。高音木管の配置が独特でアンサンブルしやすかったのだと思うしそれぞれオケ管的な雰囲気のソロはお見事でした。あのアレンジは(自分の以外のパートの)ファゴットもかなり激しい動きがありすごいなぁと思って聴いていました。

トゥーランドットはコントラファゴットでバリバリ吹きました。こういうアグレッシブな部分がある曲はサウンドに迫力を増している実感があって素直に楽しいです。ここまで曲ごとの楽器持ち替えでした。

休憩後の第二部はしばらく降り番で舞台裏で聴いていました。ソロ曲が続きましたが、合奏バックやピアノ伴奏でソロで立てるメンバーがこれだけいるのはすごいことですね。ぜひ客席で聴きたかったです。ニューシネマパラダイスはファゴットとコントラバスの響きも活かされるちょっと変わったアレンジだと感じて、優しくて良い雰囲気で名曲だと思いました。

そして今回もオルガンのソロ曲があって貴重でした。前半はしっとり聞かせて後半は壮大にと緩急変化するダイナミックな曲で聴き入りました。オルガンはあの広い空間を支配する大きな存在感の楽器だと改めて感じました。

・オルガンを含むホール内の写真パネルホール前・ホール内の写真

ローマの松はコントラファゴットにて。吹くところは少ないのですが(1,3楽章はtacet)、とにかくファゴットの高音が大変ですがお見事でした。2楽章の壮大な部分はオルガンに圧倒されながらベースラインを深く拡張するイメージで吹きました。終盤にはFgとのソリもありましたが指が絡みやすい動きですね。3楽章は静かで繊細で良い雰囲気でしたね。

4楽章のアッピア街道の松、冒頭からベース音を吹きましたがあの弱音の発音は結構大変で、あの緊張感の中でなおさらでした。バリバリ感を抑えつつなんとか一発も外さずに吹き続けられて良かったです。終始根底から支えつつどんどんクレシェンドしていく構成で、気分も高揚していき盛大にフィナーレを迎えました。吹奏楽団Festaでも毎回単独楽章で演奏していますが、交響曲全体のフィナーレとしてまた違った感覚で良いものでした。

・舞台裏のファゴットとコントラファゴットファゴットとコントラファゴット

様々な時代や編成のイタリアの曲を揃えた、吹奏楽としてはかなり多彩で意欲的な演奏会だったと思います。周りの奏者も皆光るものがあって刺激を受けました。実際にホールに立つ雰囲気も気が引き締まって良いし、品のある大人なサウンドだし、豊かな良い体験ができました。関係者の皆様お疲れ様でした、ありがとうございました。

P.S. 吹奏楽でコントラファゴットを吹くと譜面が多様なのでオケともまた違う色々な自発的な工夫が必要で応用的な感じがしています。今回は今までの経験をある程度つぎ込めたかなと思っています。ただ先日のレッスンイベント(1つ前の記事)の新たな経験と刺激を今後に活かすことでさらにレベルアップしたいです。

・ホール前ホール前

赤坂ウインドオーケストラ第15回定期演奏会

【ドラマティック・イタリア】
~クラシック音楽と映画音楽のイタリア代表~

【日時】2025年9月28日(日)13:00開場 13:30開演 
☆13:20プレコンサート ♪《四季》より「春」第1楽章(ヴィヴァルディ)*サクソフォン五重奏
【会場】すみだトリフォニーホール 大ホール〔総武線・半蔵門線「錦糸町駅」徒歩5分〕
【指揮】西野 宏
【座席】全席指定(車椅子席あり) ※事前予約に限り座席選択できます
【料金】ドネーション制(10代無料) ※10歳未満入場不可(静かに楽しめない方もお断りします) 
【曲目】
・交響詩「ローマの松」(レスピーギ)*全曲
・歌劇「トゥーランドット」より(プッチーニ / 後藤洋)
・歌劇「運命の力」序曲(ヴェルディ)
・歌劇「オルフェオ」トッカータ(モンテヴェルディ)
・第7旋法によるカンツォン第2番(G.ガブリエリ)*金管合奏
・アルビノーニのアダージョ(ジャゾット)
・マルチェッロのアダージョ(A.マルチェッロ / バッハ)*オルガン独奏
・メヌエット(ボッケリーニ)*フルート六重奏
・ガブリエルのオーボエ(モリコーネ)*オーボエ&吹奏楽 
・ニュー・シネマ・パラダイス(モリコーネ)
・道(N.ロータ)
・ロミオとジュリエット(N.ロータ)*トランペット&吹奏楽
・ゴッドファーザー(N.ロータ)*テナーサクソフォン&ピアノ
・フニクリ・フニクラ(デンツァ / A.リード) 

吹奏楽:赤坂ウインドオーケストラ
パイプオルガン:川越聡子
オーボエ:山浦詩織
テナーサクソフォン:田尻昌男
トランペット:島田優里、Aketa Mino

演奏会チラシ

※詳しくは楽団Webサイトへ
https://akasakawind.themedia.jp/

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みやだい ファゴット愛好家

ファゴットとコントラファゴットで管弦楽・吹奏楽で様々に活動、ファゴッティーノやバソンも所有する等楽器への好奇心が強い。真面目マイペース平和主義、前向きでいたい。

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