メタル・トリオ・ダンシュ?Alto,Bass SarrusophoneとS.Saxのアンサンブル
サリュソフォーンも大好きなファゴット吹きみやだいです。
「サリュソフォーン」と言えば通常は「コントラバスサリュソフォーン」のことですが、元々サキソフォーン同様にソプラニーノからコントラバスまでのEb管、Bb管の一属があります。
世界的にも非常に稀な楽器達ですが、そのうちAltoとBassのSarrusophoneを含んだアンサンブルの動画を見つけました。
■Johann Sebastian Bach Sonata in g-minor, BWV 1030b Trio Lézard
登場するのは左から順に、
- Alto Sarrusophone
- Bass Sarrusophone
- Soprano Saxophone
の3つの楽器で、金属管を持つ楽器によるシングルリード、ダブルリード混合のアンサンブルです。コントラバス以外のサリュソフォーンの音を聞く機会は非常に稀なのでとても貴重な動画です。
アルトサリュソフォーンはアルトサキソフォーンと同じ音域のEb管で、小型のファゴットのような形状をしています。2つ折りにするとコンパクトになるので下端はダミーのU字管が付いた構造になっていますが、それでも縮こまって吹いているような感じです。
音色はイングリッシュホルンに近い印象を受けます。漠然ともっと荒々しい音色がするイメージでしたが、金属管でも意外と豊かな良い響きがします。
バスサリュソフォーンはバスサキソフォーンと同じ音域のBb管で、ファゴットより少し低い音域です。隣に置いてあるコントラバスサリュソフォーンより一回り小さく巻かれた形状です。
こちらも他の動画で荒々しい音色を聞いていたイメージとは違い、落ち着いた吹き方のバリトンサキソフォーンのような響きがします。多少ダブルリードらしいビリビリ感もありファゴットよりは少し荒い成分は強めです。
非常に希少な楽器を使った演奏でとても興味深く、魅力的なバッハの響きと相まって聴き飽きずずっと聴いていたくなります。他の曲もぜひ聴いてみたいですね。
不思議な編成ですが、他の動画を観ると3人はOboe,Bassoon,Clarinet奏者のようですので、それぞれが近い金属製の楽器に持ち替えたことなります。例えるなら「メタル・トリオ・ダンシュ」ともいえますね。