バソン練習記5~ブランクからの復帰?まだ楽器に遊ばれている
先日久々にバソン(フランス式のファゴット)を練習しました。ブランクのある状態なので感覚を取り戻すように練習しました。
ケースを開けると美しい造形のバソンの姿。本当に魅力的でずっと見ていられます。
・ケース内のバソン
過去に書いたことの繰り返しになりますが、バソンのファゴットとの機構的な違いは次の通りです。
- ウィスパーキーが小指にある
- C#キーも小指にある
- LowEb,Dbキーが親指にある
- ハンドレストがない
- LowEは穴を直接おさえる
- 薬指Bbキーが大きくて触れやすい(低音域が出なくなる)
ファゴットとは異なる運指はイメトレしているのでぱっと出てくるのですが、実際に吹いてみるとポジション感覚を忘れているので実際に吹かないとダメですね。
運指はファゴット以上に不規則な補正運指があるのでスムーズに移行するのが難しい。C管なのにC-durの音でも色々補正があります。タンギングした単発の音を出すのは良いのですが、スラーがぎこちなくなります。
これで速いパッセージを円滑に吹くことができるようになるのか、まだ全然イメージができませんが練習あるのみですね。
・機構が異なるバソン
発音も意外と曲者で、うまく言えませんがファゴットと同じような発音だとひっくり返るときがあります。C3からB2に下がってなぜひっくり返る?管が細いからなのか、ファゴットよりもツボが繊細な感じがします。
でもバソン特有のこの芯のある音色は良いですね。ファゴットは音の中心部が柔らかいですが、バソンは意思のある主体的な音がします。包み込んだり支える役は薄くなりますが、「主役」という感覚で吹けて楽しいです。
そしてかつて苦戦していた低音域はしっかり出るようになってきました。右手の角度によって薬指Bbキーに触れやすくて全然出なかったのが、段々成功率が上がりました。これだけは進歩したところです。
でもU字管部分が栓の構造の関係か、やっぱり低音域だけ別物という感覚があります。ファゴットのようにスムーズなイントネーションにならず、まっすくのっぺらぼうに伸ばす感じになってしまいます…。これは構造上仕方ないのかもしれません。
・バソンを見上げる
等々、今回色々吹いてみて「楽器に遊ばれた」という感じでした。手のポジション、音のツボや発音の違いもあってスムーズに吹けない。ファゴットを始めた頃の初々しい感覚が味わえます。まだ曲を吹くのは大分先ですね。
楽器の難点を書くと、
- ウィスパーキーを押すために突っ張ってる小指がつりそう…
- 左手の重みも辛いのでバランサー付けたい
- 木の香りが強くて手や触れたものに付くのが気になる
これらの問題が解決すればもっと練習しやすいのですが。たぶん新しい楽器は色々と解決してそうですが予算の問題が…。
ということで過去の感想と同じですが、別の楽器だと思ってしっかり時間をかけて練習しないとダメですね。なかなか初心者から抜け出せない状態ですが、いつかはオケ等で吹くことを目指して今後もマイペースに楽しんで練習します。
・外見は本当に美しい、特にこのベルの形状