小笠原M8.5の地震を受けて考えたこと
昨日の夜、小笠原を震源とするマグニチュード8.5の巨大な地震がありました。深さが590kmとかなり深かったこともあり、大きな被害がなく津波も発生しなかったことが何よりも幸いでした。都内ではゆっくり触れ幅の大きい横揺れを感じ、大きな地震の予感がしつつも緊急地震速報は発せられずその意味を勘ぐる。思えば同日の深夜にも地震がありました。地震後1時間ぐらい驚いた鳥達がピヨピヨ鳴いてるのが印象的でした。
※後日深さ682km、M8.1に修正されました。
最近は関東でも比較的大きな地震が増えているように感じます。日本中で火山活動も活発で、29日は口永良部島で噴火があり、箱根の大涌谷でも立ち入り規制が続いています。それらが関係あるかどうかは分かりませんが、少なくとも災害に対する備えをして意識を高めた方が良さそうですね。地震活動や火山活動が「いつ収まるか?」、ついそう考えがちですが、それを断言できるほどの科学技術はないし、日本に住む上では一生付き合っていかなければなりません。
プレートや地殻という固体も長い年数をかけて、液体のように流動しているといえる。パンゲアからの大陸移動の歴史の中で、文明ができてから今までの大陸の形はほとんど変わっていない。その大陸の上に建物を建て道路を作り、地面が少しずれたら崩壊し、またその上に再建する。人間の一生の時間スケールというちっぽけな尺度では測れない、大きな流動の中に住んでいるのだ。
地震への備えについて昨日改めて考えてみたら、3.11をきっかけに見直したはずの状態が変化していることに気づいた。通路をふさいだり転倒したりする可能性があるものがいつの間にか増えている。改めて見直して改善することが大事だと思った。
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轢かれる危険が最も多いのは、
ちょうど一つの車を避けた時である。
by ニーチェ
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「ちょうど一つの車を避けた時」は「もう大丈夫」と思った時のことなので、地震で言えば本震が収まった直後ではなく、年月が経って警戒感が薄れたときなのでしょう。