【演奏会後記】新宿区吹奏楽団 第30回定期演奏会

    演奏会後記

先週日曜に新宿区吹奏楽団の演奏会を終えました。30回記念という事でパイプオルガンも活用して特別感のある演奏会になりました。

・ホールのパイプオルガンパイプオルガン

演奏会の様子

最初の「オルガンと吹奏楽のための祝典ファンファーレ」はこのホールとオルガンのために過去に作られた曲。つまりここで演奏するのがオリジナルという曲で意味深いです。最初からオルガンの加わった壮大なサウンドで盛大に演奏会が始まりました。

「春の猟犬」は吹奏楽の名曲の1つ。好きな作曲家の1人であるリード氏の曲でファゴットの響きが活かされるので楽しく表現することができました。過去3回は通常編成に揃えるケースが少ないコントラファゴットで吹き、今回が初ファゴットという珍しい経歴の自分でした。

「日本民謡による幻想曲~『砂山』の主題による」、この曲は和風のサウンドです。ハープと和太鼓とフルートが作るサウンドは趣があって良いですね。吹奏楽曲であることを忘れそうなぐらいでした。

「夜警~光と影」はレンブラントの絵画をモチーフにしている今回の委嘱作品であり、オルガンも加わった編成です。重々しいテーマで始まり、隊長を表すサックスアンサンブルのテーマ、隊員の出動を表す速いテーマ、ホルンアンサンブルから始まる穏やかな安らぎのテーマを経て再び隊員の出動のテーマで終わります。新しい曲が生まれたその日に音出しをしたこと、今回初演をしたことはとても印象深いです。先生が1人1人の奏者を想像して書かれたとのことで、この楽団が演奏してこその曲というものでもありますが、様々な楽団で演奏してもらいたいです。

ポップスステージはいつもの華やかな衣装。自分はハワイで買ったアロハシャツを毎回着ています。最近はオケばかりで吹いているのでポップスが久しぶりでしたが、楽しんで吹くことができました。エレキギターやエレキベースを常備しているのもこの楽団の特徴でサウンドを広げています。

ポップスと言えるのか分からない最後の曲は「オペラ座の怪人」。大ヒットミュージカル作品の曲を、好きな作曲家の1人であるヨハン=デ=メイによる編曲です。こちらも後半の有名なテーマから壮大なオルガンを活用してインパクトがあったと思います。

アンコールの内1曲はオルガンソロの「ダニーボーイ」。「ロンドンデリーの歌」としても知られる曲です。静かに始まり音色を何度も変えて盛り上りまた静かに終わるという、素朴な音からギラギラした音までオルガンの多彩な音色による表現にくぎ付けになりました。大ホールのオルガンソロを聴くのは本当に貴重な機会でした。

・演奏会パンフレット、表紙にはレンブラントの「夜警」演奏会パンフレット

終わりに

全体的にオルガンの印象が強い演奏会となりました。入場無料の演奏会でここまでオルガンを堪能できたのは珍しく貴重なものだったと思います。このホールと共に歩んでいる楽団であるからこそ、いつも沈黙して見守っているオルガンが息を吹き返し共演したのは意味深いです。この楽団がこの場所で演奏してこそというオリジナル要素もあり、素晴らしい記念演奏会となりました。

・演奏会会場演奏会会場

P.S. 個人的には平成最後の演奏会でした。令和も沢山の演奏会で楽しみたいです。

新宿区吹奏楽団 第30回定期演奏会

【日時】平成31年4月21日(日)13:00開場/13:30開演
【場所】新宿文化センター 大ホール
【指揮】石津 成人
【オルガン】高橋博子(新宿文化センター専属オルガニスト)
【入場料】入場無料
【曲目】
■第1部 【招待演奏】
新宿区立落合第二中学校吹奏楽部 顧問:一万田 裕美
 Paradise Has No Border
 U.S.A.
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■第2部 シンフォニック ステージ
 オルガンと吹奏楽のための祝典ファンファーレ/八木澤 教司
 春の猟犬/A.リード
 日本民謡による幻想曲-「砂山」の主題による/S.R.ヘイゾ
 夜警 ~光と影/広瀬 勇人(第30回定期演奏会記念 委嘱作品)

■第3部 ポップス ステージ
 リトル・マーメイド・メドレー
 ザ・チキン
 第三の男
 オペラ座の怪人

■アンコール
青春の輝き
ダニーボーイ(オルガンソロ)
ブラボーブラス演奏会チラシ

   

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Written by みやだい

ファゴット一眼レフ風景写真が好きな「みやだい」です。コントラファゴットやファゴッティーノやバソンも所有、風景写真は定期的にテレビ等に提供しています。旅行、猫も好きです。真面目マイペース平和主義、前向きでいたい。
X(旧Twitter) → @iadayim



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