スパークの新作「Wind in the Reeds」:ファゴットと吹奏楽のための協奏曲
フィリップ・スパーク氏の新作「Wind in the Reeds」の参考音源が公開されました。この曲はファゴット(またはバリトン・サクソフォーン)と吹奏楽のための協奏曲です。
■Wind in the Reeds – Philip Sparke
■Wind in the Reeds – Philip Sparke
https://www.youtube.com/watch?v=_AgOmm4dJeI
スパーク氏は長いソロのある「祝典のための音楽」をはじめとしてファゴットを重用している作曲家の1人です。祝典~もファゴットが浮き立つオーケストレーションが素晴らしく、いつか協奏曲を作ってくれたらと思っていましたがその願いが叶いました。
吹奏楽でのファゴットといえば、演奏が難しい、値段が高い、マイナー、地味、音量が小さく目立たない等とネガティブな印象が多いのが実情です。そのため奏者自体もなかなかやりがいを感じづらくなっています。ですがファゴットは柔らかく温かい音色と豊かな表現力を持っていて、管弦楽、室内楽やソロではその魅力を大いに発揮しています。吹奏楽でも周りの音量を少し抑えてもらえれば(曲の造りとサウンド作り両方で)、他の楽器にはないその優美で魅力的な音色を発揮することが不可能ではありません。
今回発表された曲も美しいカンタービレや軽快なスタッカート等、ファゴットらしい味がしっかりと感じられます。今後もこのようなレパートリーが増え、吹奏楽におけるファゴットの認知度アップ、イメージアップにつながってくれればと願います。
【参考記事】フィリップ・スパーク氏(Philip Sparke)の新作「Wind in the Reeds」の参考音源が公開に(Wind Band Press)