所有楽器2~コントラファゴット(コントラバスーン)

    楽器探究

コントラファゴット

コントラファゴット(ドイツ語でKontrafagott。英語ではContrabassoon,コントラバスーン)、大編成の管弦楽や吹奏楽で限定的に使用される、あまりお目にかかれない巨大で最大の木管楽器。ファゴットより1オクターヴ低く、大きなダブルリードを吹いて演奏します。管弦楽の交響曲では、ベートーヴェンの交響曲第5(「運命」)の4楽章で始めて使用されました。コントラバスとほぼ同じ音域帯で、パイプオルガンの低音のように深く幅広く、とても豊かな響きを持ち、オーケストラ全体を大きく支えます。低音域ほど安定して充実した響きをもち、金管セクションをテューバのオクターヴ下で支えることもあります。ファゴットと比べると音の芯が鋭くて太く、ダイナミクスの幅があり、より存在感があります。吹奏楽で使用される場合があるコントラバスクラリネットと比べると、低音域でより豊かな音量と勢いのある響きを出すことができます。木製中心で部分的に金属製である管は全長6m近くあり、4回折り返した構造になっています。最低音はBbのほか、AやCの楽器もあり、最低音Aの楽器は背が高くてとても目立ちます。運指はファゴットと基本は同じですが細部に違いが有り、特に高音域は全く異なります。価格は従来数百万円と非常に高価な楽器ですが、アマティというメーカーが比較的に安価で高性能な楽器を出していて近年団体や個人への普及が進んでいます。ですが依然絶対数が少ない楽器のため特殊楽器の代表格で、出演依頼・楽器のレンタル依頼も来ています。

所有楽器はAmati(アマティ)のABN36s。最低音Bb、Ab替え指キー付き、ベル彫刻有。
ハードケースは9kgと非常に重くて大きく、手持ちの時はアルティエリ社製のギグバッグを使用。

詳しくはこちら→所有楽器/コントラファゴット

関連楽器1:サリュソフォン(Sarrusophone)
19世紀に当時のフランス式コントラファゴットの音量が小さかったことから、代わりに使用される場合があった金属管のダブルリード楽器。サリュソフォン属は、同時代に発明されたサキソフォンとほぼ同じキー構造を持つ、ソプラニーノからコントラバスまでの一属で、そのうちのコントラバスサリュソフォン(Eb,C,Bb管)だけが需要から生き残っている。リードはコントラファゴットのものよりも大きい。M.ラヴェルの」スペイン狂詩曲」、F.シュミットの「ディオニソスの祭り」等で指定されているが、非常に希少な楽器のため、コントラファゴットで代用される場合がほとんどです。

関連楽器2:コントラフォルテ(英:Contraforte,独:Kontraforte)
ドイツのWolf社が製造している、コントラファゴットの改良版。高音域が苦しい音色にならない4オクターヴ以上の音域を持ち、最低音はA、管も太くてダイナミクスレンジの広い楽器。LowAながら従来とは異なる方法でコンパクトに管が巻かれ、管の木製部分も多く、より柔らかい響きがします。リードはコントラファゴットのものより若干大きいです(コントラファゴットのリードも使えるとのこと)。

   

↓拍手ボタンを押して頂けるととても励みになります。


みやだいのプロフィールアイコン

Written by みやだい

ファゴット一眼レフ風景写真が好きな「みやだい」です。コントラファゴットやファゴッティーノやバソンも所有、風景写真は定期的にテレビ等に提供しています。旅行、猫も好きです。真面目マイペース平和主義、前向きでいたい。
X(旧Twitter) → @iadayim



記事へのコメント

\コメントを書く/

※絵文字は対応していません。
※攻撃的、乱暴なコメントはしないで下さい。

名前 (必須)

コメント (必須)