所有楽器1~ファゴット(バスーン)
ファゴットは管弦楽・室内楽・吹奏楽で主に使用される、ダブルリードで吹く大型の木管低音楽器。全長2.6mの管を2つ折りにした形状をしている木製の細長い楽器です。温かく柔らかくユーモラスな音色で、溶け込みやすい音質のため決して音量は大きくないですが、豊かな柔らかい響きと一体になった音色が特徴。木管的な性格が強く、オーボエ・クラリネット等、他の木管楽器と相性が良く、上品で優美なアンサンブルを作ります。音の移り変わりが滑らかで、音域も広いため、伴奏もメロディーも様々な役割を担うことができます。ベートーヴェンが「天からの声」と表現するような何とも魅力的な響きを持ち、素朴で温かな音色が出せることも特徴的で、ドラえもん等の子供用のアニメ、ジブリ系の映画等でもとても効果的に使われています。ファゴットは他の管楽器に比べると価格が高く、奏法・運指(運指表は象形文字のよう…)も難しく、奏者数自体が少なく、管弦楽でも吹奏楽でも大変重宝される楽器です。
所有する楽器はドイツのW.Schreiber(ヴェンツェル・シュライバー)の#5031モデル。定価110~120万円程の中級モデル。HighEキー付き。
BocalはYAMAHA SUPER BOCAL CN1Sを使用。
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「のだめカンタービレ」では、フランス式の「バソン」が登場していました。ドイツのヘッケル式のファゴットに対してバソンは、調和よりもソロが得意な独特の芯の明るい音色をしています。古い時代には「バソン」に近い楽器が主流でしたが、20世紀中ごろからヘッケル式ファゴットへの転換が進み、現在ではフランスを中心とする一部の地域でしか見かけません(たまに来日するギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団はバソンを使用)。セルマーとビュッフェクランポンが製造しています。