【櫻坂46】9thシングル「自業自得」とカップリング曲感想まとめ
櫻坂46の9thシングルが6/26(水)に発売されます。表題曲「自業自得」とその他の収録曲について、その内容と個人的感想をまとめます。
※7/3書き終わりました。シブツタパネル展の画像を追加しました。
・シブツタパネル展より
自業自得
【種別・収録】表題曲、全Typeに収録
【センター】山下瞳月
【歌唱メンバー】井上梨名、大園玲、田村保乃、藤吉夏鈴、松田里奈、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天、谷口愛季、中嶋優月、的野美青、村井優、村山美羽、山下瞳月(計14人)
表題曲「自業自得」は6/5(水)0:00に音源公開され、22:00にMV公開されました。山下瞳月が三期生として初めて表題曲センターを務めます。
■櫻坂46『自業自得』
深みのあるダーク系の強い雰囲気のデジタルサウンド、櫻坂46のダンストラックでありそうな雰囲気も感じます。ベースが聞こえないスピーカーだと単調に感じるのでイヤホン等が良いと思います。
前半は1人1人のパフォーマンスが映るものの、全体的に山下の顔を大きくフォーカスするシーンが多く、フロントを含み他のメンバーはそこまで目立たないようにしている事を感じます。
ダンスは静と動のメリハリがあり、全体的に山下が得意とする腕の振りが多い印象を受けます。1人1人が感情が伝わるような表現をしています。
山下も素早い手さばきの山下らしいソロダンスをしっかり決めており、センターとしての実力に不足はありません。最後の山下の不気味に笑いながらのダンスも印象的です。
・山下瞳月(シブツタパネル展より)
円形の法廷のような場所でのパフォーマンスで、後半では周りの黒い服の人達から粉などを投げつけられています(暴動を表すという)。
真っ白な衣装はどこかノバフォの衣装を髣髴とさせ、白い衣装に噴射された赤と青のペンキの斑点が付いたその姿は、欅坂46のアルバム「真っ白なものは汚したくなる」のビジュアルイメージを思い出すというのが素直な感想です。
この混沌とした中でのパフォーマンスする雰囲気は「無限ラメ地獄」とも言われた「流れ弾」も担当した池田一真監督らしさを感じます。ラスサビ前はBANのジャケットイメージにも似ています。
MVが表している事を考えてみると、個人的に以下のような事をイメージしました。
法廷(評価を受ける場所)で、周りを囲う(世間)黒い服の人たち(顔や姿が見えない/何にも染まらない)から投げつけられる(攻撃を受ける)構図。時には血を流し(傷つき)ながらも、その色に染められ(受け止め/応えて)ていく。
それでも臆することなく踊り続け、何色にでも染まれるんだという矜持のようなものを感じさせ、今の櫻坂46としての強さを感じさせます。
「白」い色とそれに「色を付ける」ことは、櫻坂46を語る上で欠かせないテーマです。それを象徴的に描いている今作は、東京ドームで新しい区切りを迎えて新しいスタートを切るシングルともいえます。
■TAKAHIRO先生のポスト
女性グループ「櫻坂46」9th シングル 「自業自得」
— TAKAHIRO/上野隆博 (@TAKAHIRO_UENO_) June 5, 2024
MVがYouTube公開となりました!https://t.co/xNNDVKiYYf
私 TAKAHIRO は振付を担当いたしました。
理屈と感情が相反し共生する楽曲。
是非ご覧下さい:)#櫻坂46_自業自得 #自業自得 #櫻坂46#Sakurazaka46#山下瞳月 #秋元康 #池田一真… pic.twitter.com/KCRIM4Fzkg
自業自得は「行いへの報い」という意味で、2番では自問自答と韻を踏んでいます。「誰のせいでもない」という言葉もまさにノバフォですが、当時とはニュアンスが違うように感じます。
歌のテーマは「愛は自業自得」という感じですが抽象化もでき、終わった事は理屈よりも感情、選んできた道は自業自得だが振り返っても仕方ない、前を向いて行こう、という風に前向きなメッセージと感じています。
9作目というグループの歴史にとって意味深いシングルで、様々な苦難を日々経験しているであろう櫻坂46にとっても前向きな決意であり大きな区切りとなるシングルです。東京ドームでの初パフォーマンスはそんな様々な想いを体現するように熱いパフォーマンスしてくれるはずで、大熱狂に包まれるでしょう。
・自業自得の集合写真(シブツタパネル展より)
愛し合いなさい
【種別・収録】カップリング曲、Type-Aに収録
【センター】石森璃花
【歌唱メンバー】上村莉菜、小池美波、齋藤冬優花、遠藤光莉、大沼晶保、幸阪茉里乃、武元唯衣、増本綺良、石森璃花、遠藤理子、小田倉麗奈、小島凪紗、向井純葉(計13人)
BACKS曲「愛し合いなさい」は6/19 0:00に音源公開、22:00にYouTubeでMV公開されました。
センターは東京ドーム公演で発表された通り、BACKS曲としては初めての三期生で石森璃花が務めます。
■櫻坂46『愛し合いなさい』
曲はいかにも80年代風サウンドという感じでレトロ感を感じさるノリが良い曲です。ベースやリズムパターン、ギラギラしたシンセサウンドが特徴的に感じます。
櫻坂46には古めのテイストの曲もいくつかありますが、その中でも特に振り切った曲という感じです。現代にとっては却って新鮮に受け止められます。
短調を基調としたサウンド感や白黒で映す場面や黒い衣装に感じられることから感じられるクールな強さ、撮影場所の広い倉庫や港湾地区という場面は非日常的な無機質感が感じられます。
ラスサビでは転じてカラフルになり雰囲気もディスコ感が増します。レーザーもどこかアナログ感を感じさせます。
■TAKAHIRO先生のポスト
女性グループ 櫻坂46 の新曲『愛し合いなさい』のMVがYouTube公開となりました!
— TAKAHIRO/上野隆博 (@TAKAHIRO_UENO_) June 19, 2024
『愛し合いなさい』https://t.co/TNR6QiNkXb
同楽曲は6月26日(水)発売の9thシングルに収録です。
私 TAKAHIRO は振付を担当いたしました。
懐かしさのあるサウンドに、レーザー光線溢れる表現舞台。… pic.twitter.com/BgwZjlBucE
石森の少し古風な感じが合う雰囲気や、本人が古めの曲も好きであることともマッチします。歌唱力に定評があるし安心して聴いていられます。
歌の内容はサウンド感とは対照的に、今の時代の閉塞感を感じる状況を描いて寄り添いつつ、愛する行動を促すものとなっています。少し生々しさもありますが、個々と社会の繋がりを示しているのかもしれません。
これまでのBACKS曲とも違い、表題曲に近いようなメッセージ性に感じられます。力を付けてきたBACKSメンバーで1人1人が強いと感じられるし、楽曲に説得力を感じます。
石森は同い年の先輩である武元、増本にフロントとして支えられる構図になっています。躍進する三期生はどんどん垣根がなくなり、新しい櫻坂46をどんどん楽しみなものにしてくれます。
・愛し合いなさいの集合写真(シブツタパネル展より)
引きこもる時間はない
【種別・収録】共通カップリング曲、全Typeに収録
【センター】向井純葉
【歌唱メンバー】石森璃花、遠藤理子、小田倉麗奈、小島凪紗、谷口愛季、中嶋優月、的野美青、向井純葉、村井優、村山美羽、山下瞳月(計11人)
三期生曲「引きこもる時間はない」はMVは6月24日に公開されました。センターは向井純葉が初めて務めます。
■櫻坂46『引きこもる時間はない』
MVは渋谷など都心周辺に1人ずつ別々に登場する構成で、それぞれえ衣装が個性的で髪型も特徴的です。暗めのシーンで苦しそうな表現をしている印象です。
歌詞にあるように若い人が心の中で苦しんでいるイメージという感じで、希望を失ってさまよっているような雰囲気を感じます。
サウンドはAメロは童謡のような和風の音階イメージさせるます。短調を基調としていて内面的な強さを感じさせます。
1人きりから解放されるように最後には(シブツタの屋上に)11人全員が集まります。カラフルでスタイリッシュな全体ダンスが花開きます。向井のスタイルの良さやダンススキルが際立っています。
総じて、世の中に行き詰まりを感じて希望を失っている若い人に、外に出てみようと語り掛けるメッセージ性を持つ曲です。
寄り添い+前に進んでみるという櫻坂46の典型とも言えるメッセージの曲で、若い三期生が体現することで説得力があります。
※YouTubeコメントに「三期生版サイマジョ」という意見があって興味深い解釈だと思いました。
・シブツタパネル展より
イザベルについて
【種別・収録】カップリング曲、Type-Bに収録
【センター】井上梨名?
【歌唱メンバー】井上梨名、大沼晶保、武元唯衣、増本綺良(計4人)
「イザベルについて」はサクラミーツの4人によるユニット曲です。
サウンドは「タッタタッタ」というシャッフルビートが支配し、リズムの前進感と共にギラギラ目のサウンドで強くカッコいい印象を受けます。
クロックムッシュはフランスの料理であることからフランスが舞台と思われ、元恋人の女性イザベルを思い出して感傷に浸っている内容という感じです。
歌い出しは井上、増本、大沼、武元の順(2番は逆順)で、それぞれの歌の個性を感じられます。フランスのオシャレさとカッコ良さが感じられるパフォーマンスになりそうです。
縁起担ぎ
【種別・収録】カップリング曲、Type-Cに収録
【センター】?
【歌唱メンバー】松田里奈、石森璃花(計2人)
ユニット曲「縁起担ぎ」はCD発売・サブスク解禁により公開されました。歌唱力に定評のある松田里奈と石森璃花によるユニット曲です。
サウンドはどこかせわしない感じ大人っぽい雰囲気がありつつ、コード進行がとてもトリッキーでサビ以外は展開が予想不能な雰囲気があります。
松田、石森のしっかりした歌唱力を感じられます。伸びやかな明るい声で、主体的で表現力のある歌い方がとても魅力的です。
歌の内容は、運任せではなく自分で切り開いて行くという前向きさを感じられるものです。方向性としては大雑把に"On my way"とも似ていて、聴く人の背中を押す歌になりそうです。
・石森璃花(シブツタパネル展より)
標識
【種別・収録】カップリング曲、Type-Dに収録
【センター】?
【歌唱メンバー】遠藤理子、小田倉麗奈、中嶋優月、向井純葉(計4人)
三期生4人によるユニット曲「標識」はCD発売・サブスク解禁により公開されました。
テンポ感のあるキラキラしたサウンドで、夏の爽やかな雰囲気がイメージされます。アイドルらしい若さ、疾走感、清々しさがあります。
4人の声の個性が聞き分けられます。遠藤の芯のある声、中嶋の深みのある声、小田倉の素直な声、向井の独特なイントネーション。
歌の内容は人生の道しるべとして「行くな」「戻れ」「間違い」「正解」といった標識に例えた内容です。最後には「要らない」という事でがむしゃらに進めというメッセージに思えます。
サウンドは落ちサビが無かったり後半は繰り返しで単調かもしれませんが、その考えさせられる歌詞に聴き入ってしまいます。
もう一曲 欲しいのかい?
【種別・収録】カップリング曲、通常盤に収録
【センター】山下瞳月
【歌唱メンバー】井上梨名、大園玲、田村保乃、藤吉夏鈴、松田里奈、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天、谷口愛季、中嶋優月、的野美青、村井優、村山美羽、山下瞳月(計14人)
「もう一曲 欲しいのかい?」はCD発売・サブスク解禁により公開されました。メンバーは表題曲と同じです。
最初から歪みのかかったギターと激しいドラムのギラギラしたバンドサウンドに度肝を抜かされます。
全体的にアップテンポで力強いハードなサウンドに声もエフェクトがかかって強気な歌い方、ロックどころかメタルな雰囲気です。
歌詞はライブの熱狂している雰囲気が描かれていますが、命令口調だったりアイドル的ではなく男性的なロックやメタルのような野性的な激しさがあります。
櫻坂46としてもサウンドも歌詞も激しい曲でここまで振り切ったのは初めてで、ライブの時には大熱狂しそうでとてもワクワクします。
・シブツタパネル展より
【選抜フォーメーションについて】
【前作について】