【櫻坂46】7thシングル「承認欲求」とカップリング曲感想まとめ

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櫻坂46の7thシングルが10/18(水)に発売されます。表題曲「承認欲求」とその他の収録曲について、その内容と個人的感想をまとめます。

※2023/10/27 まとめ終わりました。

・7thシングルのシブツタパネルより櫻坂46の7thシングルシブツタパネル展

承認欲求

【種別・収録】表題曲、全Typeに収録
【センター】森田ひかる
【歌唱メンバー】小池美波、小林由依、土生瑞穂、大園玲、武元唯衣、田村保乃、藤吉夏鈴、増本綺良、松田里奈、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天、谷口愛季、中嶋優月、村井優、山下瞳月(計16人)

表題曲「承認欲求」は9月25日(月)にYouTubeでプレミア公開されました。

■櫻坂46『承認欲求』

祈る森田に続いて不穏な雰囲気のイントロ、どこか過去のライブのダンストラックで聴いたようなサウンドでスタートし、センター森田ひかるは前作で印象的だった眼鏡を踏みつぶします。

全体的にデジタル感の強いソリッドなサウンドでEDMという感じで新鮮です。K-POP風の方向性を感じる意見も見られます。声の音域はそれほど低い音は使わない印象です。

キレのある激しいダンス曲で特に手の振りが激しいです。攻撃的で力強いダンスで、アイドルとしては可愛さよりもカッコ良さを伝える櫻坂46らしいものです。クールでカッコいい系で目つきも強めです。

それまでの様々な曲のダンスやポーズが見られる気がしますが、振付師TAKAHIRO先生の作風という事で偶然という可能性もありますが、「バディ感」での熱弁を思い出すと考察のし甲斐があります。

・TAKAHIRO先生のポスト

今作から三期生が初登場し、特にフロントの谷口愛季と山下瞳月が大きく映し出されています。3列目の中嶋優月、村井優も含めて激しいダンスや表現に三期生も遜色なくしっかり櫻坂46の一員としてパフォーマンスしています。

小池美波はそれまでの白色からピンク色に変わった髪型をこのMVで初めて公式的に公にして驚かせました(ミーグリやメッセージでは目撃あり)。MV全体的で目立ちやすくて印象的です。

久しぶりに表題曲センターを務める森田ひかるは、持ち前の力強いダンスで全体をけん引します。ラスサビ前にジャンプをする事はNobody's faultと共通しています。

「承認欲求」というタイトル、「流れ弾」と同様にSNSに関する社会風刺という自然な予想は当たりました。ちなみにMV冒頭には会場の天井に大きく"X"の字が見て取ることができ、Twitterから改名した"X"を暗に示している可能性もあります。

この曲では、SNSによる情報過多に影響されていく、自分を見失っていき化けていく、本当の自分らしさは何だったのか、そんな現代のテーマを問いかけているように感じます。

承認欲求という一見マイナスな印象の心理に対する皮肉や批判を吐き捨てて終わるのではなく、そういう状況に陥っている人に寄り添っているという印象を受けます。

・加藤ヒデジン監督のポスト

SNSの問題は日本に留まらず世界共通のテーマでしょう。今夏に初めての海外公演を終えた今、サウンドからもメッセージからも海外を意識した感じもします。

エネルギッシュで力が湧いてくるような楽曲やパフォーマンスで攻撃的だけど下品な感じはせず、しっかり心に響いて何かが伝わる唯一無二のメッセージ性とパフォーマンス力、しっかりと櫻坂46の表現です。

Start over!や特に桜月からの振り幅の広さは同じグループとは思えないほどです。様々な表現をするグループとして新たな表現をしっかりとこなすことに櫻坂46の可能性が感じられワクワクします。

その中でもメッセージ性の強い激しいダンス曲は櫻坂46のアイデンティティーを強調するものです。そのアイドル離れしたテーマと併せて日本や世界に向けてインパクトを与え、櫻坂46特有の魅力が広まっていくことを願います。

マモリビト

【種別・収録】共通カップリング曲、全Typeに収録
【センター】小島凪紗
【歌唱メンバー】石森璃花、遠藤理子、小田倉麗奈、小島凪紗、谷口愛季、中嶋優月、向井純葉、的野美青、村井優、村山美羽、山下瞳月(計11人)

共通カップリング曲「マモリビト」は10/6にYouTubeでMVがプレミア公開され、音源も解禁となりました。

事前にメンバーは知らされておらず、公開により三期生の楽曲でセンターは小島凪紗だと分かりました。

■櫻坂46『マモリビト』

「思ったよりも寂しくない」を髣髴とされる背景や衣装、スローテンポなバラード曲ですがそれを追い越すような勢いで激しく感情を込めて踊ります。

サウンドは飾らない素直なコード進行の繰り返しで変化には乏しく、パフォーマンス力で勝負している感じがします。終始「HEY!」という合いの手が続くのが印象的です。

力強く素早い動きのダンスは感情を強く込めた表現で苦しい表情もあり、魂の叫びというオーラが伝わってきます。曲や歌の音量感と比べてとてもエネルギッシュです。

小島凪紗の表情を含め全身をフルに使ったダイナミックな表現力に目を見張り、村井優のダンススキルの高さや感情の込め方も際立ち、村山美羽の感情が伝わる表現力も引き付けられます。全体的に1人1人のスキルは確実に上がり、三期生の成長力に毎度驚かされます。

櫻の守り人というそのテーマは櫻坂46にとっての三期生の「今」を表しています。一期生が根幹を築いて二期生がさらに成長させて逞しく佇む櫻の木、それを受け継いでいく事の責任を感じつつ、仲間と共に守っていく決意や希望を歌っています。

もがいて乱舞しながらも、終盤は仲間の存在に目を向け苦悩から解放さた決意で花開くような清々しさがあり感動的です。「心」が可視化されたMVに終始引き込まれて見入ってしまいます。

・TAKAHIRO先生のポスト

しっとりした曲調、リアルを表したテーマ、高いパフォーマンス力、心の中にすっと入って来て感情を刺激します。三期生のありのままの「今」を投影したエネルギーがあり、今しか作れない作品という感じがします。

作品が増えて来て三期生としてのパフォーマンスの形が鮮明になってきたとも感じます。表現者「櫻坂46三期生」は一期生二期生とはまた違ったスタイルでとても魅力的なものです。これほどの表現力を持ちながらデビューから半年ちょっとである事が本当に信じられません。

前作のAnthem timeと共に三期生の活動に寄り添って心の支えとなり、結束をさらに強める曲になるでしょう。三期生はいずれは櫻坂46の主力になるし、後で振り返って懐かしい青春を感じられる曲になりそうです。三期生がどのような道を歩んでいくのか目が離せません。

隙間風よ

【種別・収録】カップリング曲、通常盤に収録
【センター】小林由依
【歌唱メンバー】上村莉菜、小池美波、小林由依、齋藤冬優花、土生瑞穂、井上梨名、大園玲、大沼晶保、幸阪茉里乃、武元唯衣、田村保乃、藤吉夏鈴、増本綺良、松田里奈、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天(計17人)

カップリング曲「隙間風よ」が10/16にYouTubeでプレミア公開されました。

センターは小林由依、一期生として実力があるメンバーがついにという感じで感慨深いです。歌唱メンバーはMVを観て一期生と二期生の全員(休業中の遠藤光莉を除く)だと分かります。

■櫻坂46『隙間風よ』

秋らしい私服風の衣装と山上の荒野に立つその周囲の情景は秋らしい雰囲気です。それはどこか寂し気な空気感が伝わってきます。

冒頭で振り向いた小林の顔を誰かがビンタするのが初見では衝撃的で、それが来月卒業を控えた土生だと分かると何かグッときます。3rdアニラで何かありそうな予感がします。

特に2番では各メンバー同士でビンタし合う場面が続き、少し痛みの共感的な反応を感じるかもしれませんが、歌っている心の痛みを表しているのでしょう。

歌の内容は人生について心の葛藤に寄り添う系であり、淡々と進行しますがセリフ部分は感情が込められていてメリハリがあります。

■TAKAHIRO先生のポスト

曲調はアップテンポ目でビート感が強くリズミカルで、胸が騒ぐような躍動感があります。対照的にMVでの動作やダンスはゆっくりした場面が多く、流れに身を任せたクールな印象を与えます。

多くのシーンでどこか感情を無くしたような無表情といった感じですが、諦めたような感じではなく強い芯を秘めたようなオーラを感じさせます。

終盤では暗闇の中で暖色の光に照らされた表情は感傷的です。その正体は燃え盛る炎であり、それをバックに踊る演出は斬新です。静かな無力感の中、心の中で燃える熱い想いが発火したかのように露わになります。

・池田一真監督のポスト

実力者小林由依の待望のセンター曲ですが、定評のあるダンスや歌を見せつけるような押しつけがましいものではなく、しっかりと楽曲を本質的に表現したことが安易ではない気がしました。

今までなかった新しいタイプの楽曲・表現ですが、一期生と二期生が歩んできた葛藤や痛み、培ってきた表現力やオーラがあってこそ成立するものであり、櫻坂46の歴史の重みを感じさせます。

【10/23追記】小林由依SHOWROOMで以下の込められた意味が語られました。

痛みを感じなくなっちゃったぐらいのゾーン、ドライフラワーは乾いた質感、心が乾いた感じ、ビンタは現実っぽい夢を見て頬をつねるような質感、本当はこうやって痛かったんだなぁと気付く、相手に手を差し伸べる、炎で乾いた感情を浄化し次に進もうとする

確信的クロワッサン

【種別・収録】カップリング曲、TypeAに収録
【センター】井上梨名
【歌唱メンバー】上村莉菜、齋藤冬優花、井上梨名、大沼晶保、幸阪茉里乃、石森璃花、遠藤理子、小田倉麗奈、小島凪紗、的野美青、向井純葉、村山美羽(計12人)

BAKCS曲の「確信的クロワッサン」はCD発売・サブスク解禁により公開されました。センターは事前発表があった通り井上梨名です。

イントロの井上のソロの声が上手くて印象的です。全体的に三期生も加わった歌声は初めてであり新鮮な響きです。

曲調は明るめで可愛らしくて爽やかさが感じられます。コードも分かりやすく素直に進行して聴きやすい曲です。

歌の内容は、相手が好きであることをなんとなくだけど確信している心情を描いています。とても分かりやすい素直な歌詞だと感じます。

クロワッサンの食べ方の癖や見た目など、何か絶対的な良さの基準ではなくその人の感覚的なものを尊重している内容であり、寄り添い系と言えるかもしれません。

櫻坂46としては比較的素直で可愛らしい曲であり聴きやすくて安心感があります。アイドル的な曲が好きな人にも応えるようなバリエーションの1つです。

僕たちの La vie en rose

【種別・収録】カップリング曲、TypeBに収録
【センター】山﨑天
【歌唱メンバー】小池美波、小林由依、土生瑞穂、武元唯衣、田村保乃、藤吉夏鈴、森田ひかる、山﨑天(計8人)

カップリング曲「僕たちの La vie en rose」はCD発売・サブスク解禁により公開されました。

"La vie en rose"(ラビアンローズ)はフランス語で「バラ色の人生」という意味です。歌での発音は「ラビエンローズ」のように聞こえます。

明るくて爽やかさがあり、軽快でリズミカルで心躍るような曲調です。8人のユニットであり1人1人の声の特徴が聴きとりやすいです。

センターは原点では不明ですがイントロから山﨑天だと予想しています。五月雨よ同様にソロで入るイントロです。

ウキウキしたような曲に合わせて愛する人の天真爛漫な様子や愛する想いについて歌っていて、爽やかで幸せな気持ちが伝わってきます。

※11/25アニラ、12/21ミニラ配信でセンターは山﨑天と判明。

Don’t cut in line!

【種別・収録】カップリング曲、TypeCに収録
【センター】的野美青
【歌唱メンバー】谷口愛季、的野美青、村井優、村山美羽、山下瞳月(計5人)

カップリング曲「Don’t cut in line!」はCD発売・サブスク解禁により公開されました。

タイトルは「列に割り込むな!」という意味です。初めての三期生のユニットとなります。

イントロから的野を中心とした低い歌声がとても印象的で驚かされます。全体的に比較的声が低い部分が多く、Aメロに出てくる最低音はEb3で女声ではとても低いです。

的野と村山の低い声、特に的野の声質が活かされている曲だと感じます。イントロは音域が上がり山下、谷口の明るい声質が活きて好対照で声に幅がある曲です。

暗めの曲調ですがリズミカルでトリッキーなコードの展開もあり、予想できない進行に聴き入ってしまいます。

歌の内容は、コインランドリーでの横入りで感じる理不尽な気持ちに世の中の不条理を感じつつも、怒りの感情は抑えて終始冷静な様子が描かれています。

初めての三期生のユニット曲は低い声を活かした今までにないものでした。櫻坂46に新しい武器が加わり、今後も三期生の個性が融合していくことが楽しみです。

※12/21ミニラ配信でセンターは的野美青と判明。

マンホールの蓋の上

【種別・収録】カップリング曲、TypeDに収録
【センター】森田ひかる
【歌唱メンバー】小池美波、小林由依、土生瑞穂、大園玲、武元唯衣、田村保乃、藤吉夏鈴、増本綺良、松田里奈、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天、谷口愛季、中嶋優月、村井優、山下瞳月(計16人)

カップリング曲「マンホールの蓋の上」はCD発売・サブスク解禁により公開されました。メンバーは表題曲と同じです。

マイナーコードから展開する強い雰囲気のサウンド感、サビでは鋭いエレキ感の強いバンドサウンドが花開いてカッコ良く、間奏のギターソロも印象的です。

歌の内容は、別れから始まり少し不穏な感じもする大人っぽい恋模様が描かれています。サウンドに合わせて夜の光景で荒れた感情が感じられます。

表題曲と併せて力強くカッコいい雰囲気が感じられる曲です。ライブ映えして盛り上がりそうでパフォーマンスが楽しみです。

・作編曲者のTomoLow氏のポスト

※12/21ミニラ配信でセンターは森田ひかると判明。

終わりに

櫻坂46の7thシングル収録曲について個人的な感想と共にまとめてきました。

それぞれの曲を短く表すとこんな感じです。

各曲まとめ
  • 【承認欲求】力強く激しいダンス、世界共通の現代的なテーマと寄り添い
  • 【マモリビト】三期生が「櫻」を受け継ぐ、心の奥からの決意や希望
  • 【隙間風よ】小林センター、心の渇きから痛みの気付き、歴史の重み
  • 【確信的クロワッサン】素直で聴きやすい、爽やかな恋を確信した曲
  • 【僕たちの La vie en rose】愛する人の姿や想い、爽やかで幸せな気持ち
  • 【Don’t cut in line!】低い声の新しい武器、三期生が広げる可能性
  • 【マンホールの蓋の上】大人の恋模様を描いく強い雰囲気のバンドサウンド

今回もバリエーション豊かな楽曲が揃いました。承認欲求は櫻坂にしかできない力強いパフォーマンスを突き詰め、マモリビトは三期生としての表現が確立してきたことが特に大きいです。その上で他の曲にも新しい色が生まれています。

今作は三期生が初めて表題曲に加わったりユニットが組まれたりしましたが、遜色ないし櫻坂46に新しい可能性が広がりました。デビューから7か月でここまで来たのは驚くべき事です。

第2章は順調に成長し幅を広げている

櫻坂46が全体的にどんどん実力を付けて表現できる幅が広がっていることにワクワクします。そこに三期生がどんどん融合している今、新たな刺激が加わって表現の幅がさらに広がっていく事に注目です。

世界での公演を経験した今、櫻坂46は新たなフェーズに入っています。メッセージ性のあるパフォーマンスを真摯に届ける表現者としての櫻坂46らしさ、その魅力が世界の人々の心に響き、どんどんBuddiesの輪が広がっていく事を願います。

【前作について】

【選抜フォーメーションについて】

   

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Written by みやだい

欅坂46櫻坂46のファン「みやだい」のブログです。アーティスティックな表現力の高さとそこにかけるメンタリティーが好きです。全力でライブレポまとめてます。真面目マイペース平和主義、前向きでいたい。
X(旧Twitter)@miyadai_buddies



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