定価200万円以上?!YAMAHAのファゴットはなぜそんなに高い?
YAMAHAのカタログを見て「ファゴットは200万円もするのか!」と思う方もいると思います。その事についてファゴット吹きとして分かることを書きます。
※2021/12/24 全体的に書き直しました。
YAMAHAについて
日本人なら誰もが知っている楽器メーカーの1つにYAMAHAがあります。音楽教室やピアノなど、子供のころからお世話になっている人も多いと思います。
中学校、高校の吹奏楽部でもYAMAHA製の楽器が多く採用され、とても身近なメーカーでもあります。一方で世界的にも大規模な楽器製造会社であり、品質に定評のあるメーカーです。
YAMAHAのファゴット
YAMAHAが製造する吹奏楽で使われる楽器の多くは初級機種から上級機種までラインナップがあります。その中でファゴットのカタログを見てみると…
【関連】ヤマハ | ファゴット
製品ラインナップはカスタムモデルのみで、
- 標準のYFG-811、YFG-811C
- 太肉厚材を使ったYFG-812、YFG-812C
の4機種があります。定価はCが付かないモデルが210万円、Cが付くモデルは240万円です!
他の楽器の人からしたらとんでもなく高いイメージを持たれるのではないでしょうか。ファゴットってそんなに高いものなのでしょうか?
ファゴットはそんなに高いの?
身近なYAMAHAのカタログを見て、
「ファゴットは200万円もするのか!」
こう思われるのは無理もありません。でも実はYAMAHAのファゴットのラインナップが他の楽器と異なるのは、高価な上級機種のみを製造していることです。
これらの機種はこだわって造られたプロモデルに位置付けられます。日本にとどまらず世界でも沢山のプロ奏者が使用している程のハイクオリティなモデルなのです。
確かにファゴットは他の楽器と比べて管の長さによる素材代、独特で複雑な構造による製造工程の難しさが容易に想像でき、それに伴って価格が高くなることはうなづけます。
しかし欧米のメーカーにはステューデントモデルがあり、60万円台ぐらいから存在しているのです(中国製なら20万円台から)。それでも他の楽器と比べると十分高いのですが、アマチュアで200万円台クラスに手を出すのは上級者であり、それほど一般的とは言えません。
したがって身近なYAMAHAのファゴットの価格は、ファゴットとしても高い部類であるということは知ってほしいです。
おわりに
YAMAHAのファゴットが高いのは上級機種しか造っていないから、という話でした。
他の楽器の人もYAMAHAのカタログを見る機会が多いはずで、ファゴットが実際より高いイメージを持たれる要因でもあるのかなと思います。
個人的にはYAMAHAにもステューデントモデルなどリーズナブルな機種が増えてほしいと思っています。かつてはYFG-411という100万円を切る機種がありました。製作への妥協、採算性の問題などがあるかもしれませんが、マイナーなファゴットが広まるためにもYAMAHAさんに是非頑張ってもらえたら嬉しいです。
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