縁があり状態の良いビュッフェ・クランポンの中古バソンを購入!
本日中古のバソンを入手しました!メーカーはビュッフェ・クランポンです。
・バソンはこんな楽器
バソンとは
※ご存知の方はこの節は飛ばして下さい。
ファゴット(=バスーン)は主にドイツ式(ヘッケル式)とフランス式(ビュッフェ式)があり、今日一般的なのはヘッケル式です。「バソン」という言葉はファゴットのフランス語ですが、日本ではフランス式の楽器を指すために区別して呼ばれる傾向にあります。
ファゴットは音量の増大や機敏性など現代オーケストラに適合するために改良されました。一方バソンはそれを最低限に留め、より原始的な機構で管が細くて音量も小さいです。調和と重厚さを重視するファゴットに比べてソリスティックで明るい音色が特徴で、ラヴェル等フランスの作曲家もバソンを想定していたはずです。
かつてはバソンも広く使われていましたが、1969年にカラヤンがパリ管弦楽団の音楽監督に就任したのをきっかけに世界的にファゴットが主流になっていきました。現在では本国フランスでもファゴットへの転向が進み、一部の愛好家が演奏するのみとなっています。
材質はローズウッド系のパリサンダーでクラリネットやオーボエのグラナディラに近く、ファゴットのメイプル(カエデ)と比べて硬くて重い木です。リードもファゴットとは寸法や削り方の異なる専用のものを使います。主なメーカーはビュッフェ・クランポンとデュカス(H.セルマーの技術者が独立)です。
※参考:様々なフレーズをファゴットとバソンで比較した動画
購入の経緯
数年前にある方から中古のバソンの購入の打診がありました。その時は予算の都合や楽器への知識がなかったため見送ることになりました。
そして昨年1月にビュッフェ・クランポンとデュカスを試奏(その時の記事はこちら)して以来バソンのことが気になっていました。
いつかは購入したいと漠然と探していましたが、そのことをSNSで発信していたこともあり、バソンを買い替えたいという人から連絡が来てその楽器と対面する事になりました。
1960年代の古い楽器ですがそれを感じさせないぐらい状態が良くきれいな楽器でした。その時点では全然うまく吹けませんでしたが、これはご縁だと思い買い取るに至りました。
※価格が高い新しい楽器の方が吹きやすく改善されているのでしょうが、今後ランクアップするにも古き良きバソンを体感してからの方がよいかなと思いました(単に予算の問題ですが)。
バソンの紹介
さてバソンを見ていきましょう。
・ケース内のバソン
・テナージョイントは直線的、小指キーはウィスパーとC#(低音域ではない)
・ダブルジョイントは少し長め、キーの少なさが印象的
・ベルは独特の美しい形状
・ロゴとLowDキーガードのBCマーク
・ボーカルはフラットベンドも見かけるがファゴットと同じタイプ
何と表現したらよいか分かりませんが、ファゴットとはまた違う独特の美しさがありますね。見とれてしまいます。
少し吹いた感想
受け渡し時に試奏したらやはりなかなかうまく音が出せず、低音域は特に吹きづらく感じました。
前所有者はしっかり吹けていたので楽器自体には問題はありませんが。LowEなどトーンホールを正確にふさぐことがファゴット以上にとてもシビアで慣れが必要なのです。
ありがちなのはGキーを押すときにBbキーを一緒に押してしまうことです。ファゴットと比べてキー配置も運指も異なるので、しばらくは初歩的な基礎練習を楽しんでいきます。
・バソンとファゴットの比較
終わりに
こうしてついにバソン所有者になりました。まだまだ全然吹けない状態ですが基礎練習から楽しんでいこうと思います。
これでファゴット属の所有楽器はファゴット、コントラファゴット、C管ファゴッティーノ、バソンの4本になりました。ここまで来たら次はサリュソフォーンを目指すしかないですね f(^^;
・バソンのケース