ビュッフェ・クランポンとデュカスのバソンを試奏しました
大阪の楽器屋さんのアトリエアルファを訪れ、バソンを試奏させて頂く機会がありました。
経緯
全国から奏者が集まり合宿を行う吹奏楽団Festaの演奏会に参加し、1/4に兵庫県尼崎市での演奏会本番がありました。その翌日に東京に帰る前に大阪の楽器屋さんのアトリエアルファさんを訪れました。
アトリエアルファさんは過去にファゴッティーノとファゴットアンサンブルの譜面の購入でお世話になっていましたが、場所が大阪ということもあり実際にお店に訪れるのは初めてでした。
お店は新大阪駅と西中島南方駅(御堂筋線)の中間のマンションの一室にあります(普通のマンションの中なので迷いました)。
・西中島南方駅
・アトリエアルファのあるマンション店長さんにバソンに興味があることを話ししたら親切にバソンについて色々と教えて頂き、店内にあった楽器も吹かせて頂きました。吹いたのはビュッフェ・クランポンとデュカス(セルマーの技術者が製作)の2本です。
バソンを吹いた感想
吹いた感想は(あくまで少し吹いただけの私見ですが):
まず指の位置と手の角度の違いに苦労しました。特に右手はハンドレストがない関係で持つ角度が少し異なり、余計なキーを押してしまったり大きいLowEホールを親指で完全にふさぎきれなかったりしました。
ウィスパーキーとC#キーが左手小指にあったり、ロングジョイントもすべて親指キーで操作したり等、とにかく指の慣れが必要です。まるでファゴットを始めた時のようなぎこちない音の出し方になりました。
音色はファゴットよりも芯がはっきりして明るく、軽く鳴らすような感じでした。リードはファゴットのものより若干長い形で薄い削り方のように感じました。薄いためか発音はファゴットより抵抗が少なくて楽かもしれません(同じくフランスのサリュソフォーンの時も感じました)。面白いのはファゴットのリードに替えるとファゴットのような柔らかな響きに包まれた音色に変わるのです。
クランポンよりデュカスの方が操作がしやすく、若干ファゴットに近い響きで音量も大きいような気がしました。おそらくクランポンは伝統を守っている楽器で、デュカスはファゴットも参考にして様々な改良を加えているのだと思います。
所感
バソンを体験した結果、ファゴットが吹けてもそのままバソンが吹けるわけではないということを実感しました。楽器の納期はクランポンは2年以上と長く、楽器が入手できたとしてもレッスンは必須ですがただでさえプロ奏者は少ないので、そこからハードルは高いですね(リードの手配も同様)。
オケでファゴットとバソンが共存することについては、ファゴット同士でも機種によって性格が異なるぐらいだから問題ないともおっしゃっていました。周りの奏者もその違いにあまり気づかないようです(クラリネットは敏感なようですが)。
楽器やリードによって音色が随分変わるので、あえてバソンを使ってどんな音を出したいかも重要になってきます。
終わりに
実際に触れてお話を聞いてバソンの理解を深めることができました。今のところ興味はありますがまだ踏み切れない(安易に踏み込んではいけない?)ような気がしています(もちろんお金の問題もありますが)。
今後も動向を追いつつきっかけがあればバソンを始めることもあるかもしれません。バソンに興味がある方はぜひアトリエアルファさんに相談してみると良いと思います。
今回は棚に大量にあるファゴットアンサンブルの譜面をいくつか購入して帰りました♪
吹奏楽団フェスタで使ったファゴット属3種(ファゴット、コントラファゴット、ファゴッティーノ)と新幹線で帰宅。3つを吹いたフェスタと試奏したバソンと、ファゴットまみれを楽しみました♪