【櫻坂46】1stアルバム「As you know?」の新曲感想まとめ - 楽曲まとめ|欅櫻ブログ|みやだい

【櫻坂46】1stアルバム「As you know?」の新曲感想まとめ

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櫻坂46の1stアルバム「As you know?」が8/3に発売されます。その収録曲(新曲分)について、内容と個人的感想をまとめます。

※8/6 随時追記してきましたがまとめ終わりました。

・SHIBUYA TSUTAYAでのパネル展示より1stアルバムパネル展示

摩擦係数

【種別・収録】リード曲、全Typeに収録
【センター】森田ひかる、山﨑天
【歌唱メンバー】小池美波、小林由依、田村保乃、藤吉夏鈴、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天(以上4thの櫻エイト)、上村莉菜、土生瑞穂、菅井友香、井上梨名、大園玲、関有美子、武元唯衣、松田里奈

ミュージックビデオ

アルバムのリード曲「摩擦係数」は7/13(水)の22:00にMVが公開されました。

■櫻坂46『摩擦係数』(櫻坂46公式)
https://www.youtube.com/watch?v=D8piCp9XMKA

室内の空間や衣装は白を基調とした雰囲気で、衣装はパンツスタイルです。全体的にスタイリッシュでクールな雰囲気のラテン系サウンドのダンス曲です。

センターは森田ひかる・山﨑天による初のダブルセンターとなっています。メンバーは4thシングル「五月雨よ」を元に、卒業した渡邉理佐の代わりに菅井友香を加えた構成となっています。

部分的にどこか無機質さも感じられる雰囲気の中で、クールに気取ったような素早い動きを取り入れたキレキレのダンス。ブレイクダンス風のダンスや衣装からも、今までになかったスタイリッシュなカッコよさがあります。

・Remi takenouchiさん(衣装制作者)のツイート

センターの2人は身長差(約18cm)もあり好対照。森田の荒ぶるような大きな動きのダイナミックなダンス、山﨑のスタイルの良さや長い髪を活かした色気のあるダンスとカラーの違いがあります。

過去のセンター経験で確立してきた2人のキャラクターの違うソロダンス、表情の魅せ方、絡み合い。1曲の中で見られるその表現の対比とぶつかり合いはアルバムとしての集大成感があります。

特に山﨑は縛った長い髪をうまくコントロールしてダンスに組み込んでいるのが凄いです。前作「五月雨よ」とは大きく異なった表現を見事にこなし、最年少ながら逸材感があります。

・池田一真監督のツイート

見るからに難しいダンスですが、センター以外も1人1人のダンススキルの高さが感じられます。短期間でそれぞれがこういうスタイリッシュなダンスができるようになったことが驚きであり、可能性が広がって強みになります。

ダンススタイルのためか振付師よりも一個人としてのTAKAHIRO色を感じる部分がありました(特に大サビ後半のステップ)。今回も熱い指導に熱く応えたパフォーマンス。これほどのダンス曲には齋藤冬優花、遠藤光莉を加えたい気もします。

観ていてただひたすらにエネルギッシュでクールでカッコいい。アイドルとは思えないほどダンスパフォーマンスを重視しているグループらしく、振り切れたパフォーマンスの表現力に引き込まれる内容となっています。

・TAKAHIRO氏のツイート

櫻坂46とはどういうグループなのか?その1つの答えとなる1stアルバムのリード曲は、今までに確立してきた個性や対応力を表すだけでなく、さらに新たな挑戦をして攻めた内容でした。

これほどカッコ良いパフォーマンス力・表現力があるアイドルグループはあるだろうか。欅坂46から受け継がれる本質に磨きをかけ発展させ続ける、「表現者」櫻坂46の可能性を感じさせます。

歌の内容

「摩擦係数」というとても印象的で意味深なタイトル。摩擦は物理用語であると共に、比喩として人間関係などにもなぞらえることができます。

内容はやはり恋愛系ではなく、「言いたいこと言ってやれ」「殴るよりも殴られろ」「ぶつかり合って」など、衝突を示唆する強めの口調が出てきます。まるで4thカップリング曲の「断絶」を髣髴とさせます。

大まかには(世の中に迎合している)大人に対しての反抗心のような感じです。我慢しない、黙らない、自分を晒す、怒り、そして自由になれと。言葉にしたりぶつからないと分かり合えないと説き、「摩擦」という言葉は大サビ前には1回だけ強調して出てきます。

つまり欅坂46に多かったような、本音に寄り添い「自分らしく生きる」ことを鼓舞して背中を押す系統といえます。サイレントマジョリティー、不協和音、ガラスを割れ!等を連想させます。

口調は強いものの欅坂46の楽曲と比べるとそれほど狂気的でもダークでもなく、MVも世界観の直接的な表現ではないためシリアスすぎず、櫻坂46らしい良いバランスに収まっています。

リード曲はルーツとなる欅坂46のエッセンスを感じさせる題材でした。恋愛系が多いアイドルの中で確立してきた独特なメッセージ性は、様々な表現に挑戦する櫻坂46としても中心的なアイデンティティーといえます。

・タワーレコード渋谷店のパネル展示より1stアルバムパネル

条件反射で泣けて来る

【種別・収録】全Typeに収録
【センター】山﨑天
【歌唱メンバー】尾関梨香、小池美波、小林由依、齋藤冬優花、菅井友香、遠藤光莉、大沼晶保、幸阪茉里乃、田村保乃、藤吉夏鈴、増本綺良、森田ひかる、守屋麗奈、山﨑天

事前情報として判明している歌唱メンバーは、4thシングルカップリング曲「車間距離」のメンバーをベースに、卒業した原田葵を菅井友香に変更しています。

サウンド

「条件反射で泣けて来る」の音源は8/1(月)深夜の「レコメン!」で解禁されました。作曲は欅坂46時代にもエキセントリック、危なっかしい計画、避雷針、黒い羊、角を曲がるを提供している「ナスカ」さんです。

ギターのエコーで始まるノリの良いジャズ風のアップテンポな曲です。全体的にブライトでリズミカルなピアノと動き回るベースの使い方が印象的なサウンドです。

ノリが良く次々と展開し続けるトリッキーなサウンドで、色合いがガラッと変わるサビの転調も印象的です。全体的にスリリングでオシャレな雰囲気が感じられるサウンドです。

歌の内容

歌の内容は過去の恋を回顧する感情を表しています。振り返ると楽しかった、黄昏の坂、愛なんてほんの一瞬、同じコースをたどってみたりと、その切ない心情を畳みかけるように歌っています。

「麻布十番」「ピーコック」など具体的なワードが出てきてリアリティがありイメージが浮かびやすいです。ちなみに麻布十番には初期のグループ名の「鳥居坂」が近くにあります(六本木のさくら坂、けやき坂も近い)。

曲のテンションに合わせてしんみりではなくスピーディーに、そしてソリッドに感情が湧いてくるように曲と歌詞が絡み合います。その様子は若くエネルギッシュな心の叫びという感じがします。

全体的にジャマイカビールに系統が近いクールでカッコ良くスタイリッシュで、そして都会的な曲です。リード曲同様に良い意味でアイドルらしくない櫻坂46らしさが感じられます。

※センターは山﨑天と判明。

One-way stairs

【種別・収録】完全生産限定盤に収録
【センター】(2人のユニット)
【歌唱メンバー】藤吉夏鈴、森田ひかる

サウンド

藤吉夏鈴と森田ひかるの2人のユニット曲「One-way stairs」は「一方通行の階段」という意味です。

個性的な2人の声が対照的ですが、全体的に藤吉の透明感のあるリリカルな高い声が新鮮で、森田のオクターヴ上を歌う時に特に印象的です。

歌の合間にもラップなど様々な声の出し方をしていて予想できない展開が続き、音域の高低差や声質のギャップなど、2人とは思えない多彩な声が聞こえてきます。

サウンドはいかにも狙ったような邦楽の感じではなく、落ち着いた進行の洋楽っぽさを感じられます。ニューヨーク等海外の街を歩いているようなクールなイメージが浮かんできます。

歌の内容

冒頭の「階段は昇りだけ」、サビにある「昇るしかないんだ」のように「昇る」が一貫したテーマになっています。気になるのはあえて「昇る」という字を使っている事です。

「上る」は下から上へ向かう意味で一般的に使われ、「登る」は登山、登壇など意図的な動作を強調し、「昇る」は日が昇る、天に昇る、昇進などその高さや意味の大きさが強調されているように思えます。

内容としてはやさぐれたような口調もありながら繁華街の雑居ビル、たむろしてる踊り場、未来、自由、人生、天国などのワードが出てきてます。イメージするのは生き方に葛藤してする人という感じです。

一見世の中への反抗的な雰囲気も感じられつつも、後ろを向かず前に進めという人生のエールのようにも捉えられます。「昇る」その先は明るい未来・天国なのか、後には引けない地獄なのか、様々な解釈ができそうです。

タイムマシーンでYeah!

【種別・収録】Blu-ray付に収録
【センター】菅井友香
【歌唱メンバー】上村莉菜、尾関梨香、小池美波、小林由依、齋藤冬優花、菅井友香、土生瑞穂

サウンド

歌唱メンバーはこの時点の1期生全員となっています。第一印象はストレートにキャッチーなアイドル曲という感じです。アップテンポでポップで底抜けに明るく、合いの手の掛け声も可愛い感じで新鮮です。

櫻坂46としては珍しいタイプであり、特に歌唱している1期生のイメージとは大きく違う、まるでAKB48にあるようなはっちゃけた明るい曲です。

歌声は完全なソロがなく進行し、誰かがセンターやフロントのようにフォーカスされたような感じはなく全体で1つという感じがします。

歌の内容

歌の内容は、久しぶりの再会、あの頃に戻ろう、愛してた・愛されてた時代、二度と戻れない、失って本当に大切なものが分かる、やり直せばいい、といった内容が出てきます。

一見すると過去の恋愛を懐かしむ内容で、「条件反射で泣けて来る」とも通じるところがあります。しかし一般的な男女の恋愛の歌というには何か具体性が足りず、様々な解釈ができる余地があるのが櫻坂46らしさを感じます。

1期生が歌う「二度と戻れない過去」といえば欅坂46時代が浮かびます。思い通りにならならず思い悩んだグループ、改名を経て櫻坂になり、2期生が躍進しつつ、卒業者もどんどん増えていき現在に至る。

彼女らのそういう複雑な経験と苦悩の心情に想いを馳せる比喩だと捉えることができます。そういう視点で見ると単に明るい曲調というギャップではなく、何とも複雑なエモさが隠れている巧みで奥深い曲です。

1期生ならばクールな曲も聴いてみたかった気もします。ですが明るいポップな曲調で歌うことで、苦悩の日々も過ぎ去った青春の一時期となり、さらに未来へと背中を押してくれます。1期生の楽し気なパフォーマンスに感涙するファンが続出しそうです。

※後にセンターは菅井友香と判明(10/4の菅井友香ブログ参照)

ずっと 春だったらなあ

【種別・収録】通常盤に収録
【センター】田村保乃
【歌唱メンバー】井上梨名、大園玲、田村保乃

サウンド

春を感じさせるようなゆったりした爽やかで穏やかなサウンドの曲です。井上、大園、田村の3人の声質の違いが好対照でバランスが良いです。

田村は意思が感じられる芯の強い歌い方と声質、大園は力が抜けるような優しくささやく声質、井上はテクニカルで安定的な歌唱という感じです。

新曲の中でもこの優しい歌声はずっと聴いていられる心地よさがあります。ちなみに現時点の公式プロフィールを見ると3人とも身長が163mという共通点があります。

歌の内容

違う道、青春が永遠じゃない、大学などから状況は明確で、大学進学で離れ離れになってしまう「僕」と彼女のストーリーです。

ヒラヒラ、ユラユラを長く繰り返すのが印象的で、幸せを願ったりサウンドと共に優しい言葉にあふれた、穏やかでちょっと切ない雰囲気です。

優しさか後悔かの選択、人生は「選択」がずっと続いていきます。淡い青春の人生の分岐点にフォーカスしつつ、未来へと背中を押してくれるような清々しさがあります。

※センターは田村保乃と判明。

終わりに

今回もいつものシングルのように1stアルバム「As you know?」の新曲について個人的感想と共にまとめました。

それぞれを短くまとめるとこんな感じです。

各曲のまとめ
  • 【摩擦係数】受け継ぎ確立してきた「表現者」としてのアイデンティティーと新たな挑戦
  • 【条件反射で泣けて来る】クール、スタイリッシュ、スリリングで都会的な失恋回顧曲
  • 【One-way stairs】洋楽風で2人の多彩な声、「昇る」のは天国か地獄か
  • 【タイムマシーンでYeah!】1期生が明るく歌うギャップに隠された巧みなエモ曲
  • 【ずっと 春だったらなあ】青春が永遠じゃない、爽やかな淡い青春別離ソング

"As you know?" という質問の答えの一端を担う新曲たち。アルバムという集大成の一部ではなく、いずれも既存曲にはない新たなカラーに挑戦したバリエーション豊かなものでした。

特にリード曲の「摩擦係数」はブレイクダンスという新たな挑戦をした上で、パフォーマンスを重視するグループらしい実力をふんだんに見せつけました。

櫻坂46はアイデンティティーが確立した

今までの拡大フェーズを経てこの集大成を迎えて1つの形に達したと思います。多彩な楽曲を真摯に次々と魅力的な作品に仕上げるワクワク感。櫻坂46のそんな攻めの姿勢と実力から目が離せません。

思えば2020年12月に欅坂46から改名した頃にはその先は全く未知で、「まだ何色にも染まっていない真っ白な櫻のように」等、コンセプトだけがある状態でした。

そしてこの難しい世の中で模索して切り開いていき、見事に新しい魅力的なグループに生まれ変わったのは感慨深いです。この先も変化しながらその本質を受け継いでいくでしょう。

櫻坂46の独特なアイドル離れした「表現者」としての可能性、その唯一無二の価値。この先もどんな新しい道を切り開いて価値を生み出していくのか、期待感とワクワク感が止まりません。

・SHIBUYA TSUTAYAでのパネル展示より1stアルバムパネル展示

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Written by みやだい

欅坂46櫻坂46のファン「みやだい」のブログです。アーティスティックな表現力の高さとそこにかけるメンタリティーが好きです。全力でライブレポまとめてます。真面目マイペース平和主義、前向きでいたい。
X → @miyadai_buddies



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