コントラファゴットについて~その2
コントラファゴットについての解説の第2弾、今回は演奏する側の視点でまとめます。
【記譜】
コントラファゴットはファゴットよりオクターヴ低い楽器であり、譜面はヘ音記号で実音より「オクターヴ高く」記譜されます。つまり、運指と記譜の対応関係はファゴットを吹く場合と同じで、音が1オクターヴ低く鳴ります。
※但しドビュッシー等一部の作曲家は実音記譜をしています。
【運指】
基本はファゴットに準じていますが、他の楽器の移調楽器の概念と比べると、細かい相違点がかなり多い印象です。ファゴットが吹けたからといっていきなりコントラファゴットを吹きこなせるかというとそれは難しく、固有の運指について練習して慣れる必要があります。
具体的には、第1倍音列(F以下)については9割方同じで、ウィスパーキーがないこととクロスフィンガリングのD#(Eb)だけ専用のキーに置き換わっているぐらいの違いです。第2倍音列はハーフホール変わりのキー機構、親指キーの範囲の違いと、左手音域はオクターヴ下に準じた運指に変わっています。それ以上はほとんど使われないですが全く別物と考え1つ1つ覚えないといけません。
【構え方】
ファゴットは斜めに構えますが、コントラファゴットはバスクラリネットと同じように縦に構えるイメージです。ストラップも必要ありません。立奏をすることはまずありませんが、ストラップをかけてファゴットのように斜め構えで演奏することは不可能ではありません。
【組み立て・分解】
基本的に最低限、ボーカルとウォーターキー付きの金属勢U字管が外すことができます。機種により、LowC#キーのすぐ上が外せるジョイントになっている場合があります(主にLow-AやLow-Cの楽器。Adler等)。ファゴットに比べると分割できる部分が少なくなっています。