【演奏会案内】赤坂ウインドオーケストラ 第11回定期演奏会

5月15日（日）に吹奏楽団「赤坂ウインドオーケストラ」の演奏会があります。「星と女神にまつわる音楽」と題して幅広い曲を演奏します。

私は今回はファゴットとコントラファゴットを吹くのですが、組曲「惑星」とテルプシコーレを中心にコントラファゴットが有効活用される内容だと感じています。

・ファゴットとコントラファゴット

テルプシコーレ

テルプシコーレは舞曲集で、アンサンブルの集合体のような感じで楽器の種類も多く吹奏楽曲としてはサウンドが特殊です。コントラファゴットもダブルリードで組になっている感覚が強いです。

この曲は指示表記が細かくて普段見ないような指示もあり、「野蛮に」「可能な限り大きく」「上品な」など様々なイメージで音作りをします。強弱記号も極端で、物理的音量というより音色で変化を意識しています。

曲の作りから珍しくコントラファゴットは比較的目立つ部分が多い曲です。ファゴットとも異なるコントラファゴットとしての技量が求められますが、やりがいも感じています。

コントラファゴットはかつてはバリバリと荒々しい音色で吹いていましたが、最近は柔らかい音色のイメージに転換しました。特にレガートはファゴットのような柔らかい感覚に近づき、周りに調和するようになった気がしています。

個人的には前回10年以上前に演奏して2回目ですが、やはり当時とは感覚が異なりコントラファゴットに大分慣れたことを感じます。当時よりしっかり音楽ができるように頑張ります。

・コントラファゴット

組曲「惑星」

「惑星」で今回演奏するのは火星、水星、木星の３つの楽章で、今回のための福田洋介氏による編曲委嘱作品です。

本来オケでは4管と編成が大きく、今回ファゴットは3パートで3rdはコントラファゴットと持ち替えになっています。ファゴット3本でハモるところもあり、編成が大きい曲特有の感覚があります。

特に火星ではコントラファゴットの深奥から迫る威力を感じられます。吹奏楽では珍しい水星でも最後のソロなどで低い音域が使われています。

「惑星」は有名で人気のある曲ですが、その中でもファゴットやコントラファゴットの存在感を感じてもらえればと思います。

・ステージ上のコントラファゴット

その他

これらメイン級の大曲を2曲演奏することも挑戦ですが、それ以外の選曲も多彩です。しっとりしたサウンドの曲では吹奏楽としても力を抜いて表現できて、ファゴットとしてサウンドに溶け込むアンサンブルの心地よさを感じています。

吹奏楽としては珍しくチェロの方が1人編成に入っているのも特徴的で、混ざる音がまろやかになり音の移り変わりが滑らかになるのを感じています。その他にも普段見慣れない楽器達が登場します。

吹奏楽としてはジャンル、編成、サウンド規模が多彩な演奏会となっています。ハードな曲目で演奏する側は大変ですが、曲ごとに多様な情景が浮かんでくると思います。

プロの方も何人も参加されています楽団です。豪華で多彩な演奏をぜひ楽しんでいただければと思います。

【日時】2022年5月15日(日) 13:30開場 14:00開演
【会場】かつしかシンフォニーヒルズ　モーツァルトホール
【指揮】西野 宏
【入場料】後払い制（お気持ち制） ※小学生からご入場いただけます。
※入場は予約制です。楽団公式ウェブサイトをご覧ください。
【タイトル】星と女神にまつわる音楽
【曲目】
・組曲「惑星」より 火星、水星、木星（ホルスト/福田洋介）
・「ウルトラセブン」より メインタイトル、ウルトラセブンの歌（冬木透/福田洋介）
・星の船-G調版-（西邑由記子）
・キラキラ星変奏曲（天野正道）
・「プレイアデス舞曲集」より 消極的な前奏曲、積極的なロンド（吉松隆）
　　チェレスタ：堂高祥子、フルート：松澤美保奈
・テルプシコーレ舞曲集（プレトリウス/マーゴリス）
・「子どもの情景」より（シューマン/マス＝キレス）
・ワルキューレの騎行（ワーグナー/藤田玄播）

※詳しくは楽団公式ウェブサイトをご覧ください。