ファゴットとコントラファゴットの運指の違い

作成:   更新:   カテゴリ:音楽-管弦楽・吹奏楽

ファゴットコントラファゴットはオクターヴ関係の楽器ですが、運指には細かい違いがたくさんあります。クラリネット属であればクラリネットの運指でバスクラリネットも基本的に同じ運指で演奏できることが普通ですが、ファゴット属の場合はそうはいかず、コントラファゴットとしての運指を別途覚える必要があります

運指タイプ別に低音域から順に違いを見ていきます。
コントラファゴットの音域別運指コントラファゴットの音域別運指
※Amati社製の楽器での例です。メーカーや機種、製造時期によって異なる場合もあります
※親指キーの右側の列は、IDRS運指表の表記に倣い、上からdキー、cキー、c#キーと呼ぶことにします。
コントラファゴットの左手親指キーコントラファゴットの左手親指キー

1.ウィスパーキーがない


コントラファゴットにはウィスパーキー(ピアニシモキー)がないので、中低音域では親指キーを離します。

Aの例:
━━━━━━━━━━
x x x | x x o
親指なし
━━━━━━━━━━

2.中音のD#/Ebの運指が異なる


ファゴットと同じクロスフィンガリング運指は音のツボが大きく異なり使えませんD運指にD#キー(中指・薬指キーの間にある)を足してD#に上げる方式を使います(Fgにもトリルキーとして存在する楽器がありますね)。右手親指キーの一番上、または右手人差し指キーの上に替え指キーがある機種もあります。

━━━━━━━━━━
x x Eb o | o o o
━━━━━━━━━━

3.ハーフホール代わりの運指


ファゴットでは中音F#・G・G#はハーフホールを使いますが、コントラでは不可能なので、それらは左手人差し指を完全に離します。またGの場合の小指は不要です。

Gの運指:
━━━━━━━━━━
o x x | x x x ※小指も不要
━━━━━━━━━━
実は中指キーを押すと人差し指のキー(2つに分かれている)の内の1つを閉じてハーフホール相当のキーワークになっています。※ G#の弱音の場合、親指cキー(中央)を足した方が良い場合があります。

4.左手親指のフリックキーが異なる


中音A~C#では、親指cキー(中央のキー)を押します。ファゴットではaキーとcキーが別々ですが、それらが1つに統合されたような役割のキーです。 ※押すと音程・音色補正か何か分かりませんが、Low-Eキーが閉じるようになっています。
またファゴットの場合はaキー、cキーは省略可能ですが、コントラファゴットでは必ず押さないといけません

Aの運指:
━━━━━━━━━━
x x x | x x o
 c
━━━━━━━━━━

Bbの運指:
━━━━━━━━━━
x x x | x x o
 c  Bb
━━━━━━━━━━

Bの運指:
━━━━━━━━━━
x x x | x o o
 c
━━━━━━━━━━

Cの運指:
━━━━━━━━━━
x x x | o o o
 c
━━━━━━━━━━

C#については、以下2つの方法があります。

C#の運指1:
━━━━━━━━━━
x x x | o o o ※Cにc#キーを足したパターン
 c c#
━━━━━━━━━━
※強く吹きすぎると上のG#が当たる場合がある。

C#の運指2:
━━━━━━━━━━
x x x | x x x F ※Fgに似た運指
  c#
━━━━━━━━━━

5.高音DからFはオクターヴ下に準じる


高音D~Fはオクターヴ下の運指+dキー(左手親指キーの一番上)を押す方式で、ファゴットの運指は使えません。Dの音はツボが不安定な場合があり、右手中・薬・小指Fを追加すると安定する場合があります。

Dの運指:
━━━━━━━━━━
x x o | o x x F
d
━━━━━━━━━━

D#はD運指にEbキーを足しますが、私の楽器では音程が高くなるので、以下運指を使う場合もあります。
━━━━━━━━━━
o x o | x x o
d   Bb
━━━━━━━━━━

Eの運指:
━━━━━━━━━━
x o o | o o o
d
━━━━━━━━━━

Fの運指:
━━━━━━━━━━
o o o | o o o
d
━━━━━━━━━━

6.高音F~Gは第3倍音を当てる


高音Fのもう1つの方法とF#・Gは、低音域のBb・B・C(+左手人差し指を省略)に親指dキーを押す、つまりオクターヴ半上の音(第3倍音)を当てる感じになります。

Fの運指:
━━━━━━━━━━
o x x | x x o
d   Bb
━━━━━━━━━━

F#の運指:
━━━━━━━━━━
o x x | x o o
d
━━━━━━━━━━

Gの運指:
━━━━━━━━━━
o x x | o o o
d
━━━━━━━━━━

ひとまずこれだけ覚えていれば何とか対応できるのではないかと思います。コントラファゴットの譜面は中低音域がメインで高音域はあまり使われないので、曲に高い音が出てきたらその音の運指だけを覚えればよいと思います。




- NEXT -
【演奏会後記】横浜開港祭 ザ ブラス クルーズ 2013(2013/06/12)
- PREV -
猫近況(2013/06/04)

コメント一覧

この記事へのコメント一覧

コメントがありません。


コメントを書く

この記事へのコメントを投稿

記入者(*)

コメント(*)

(*)は入力必須項目