【演奏荷物改善】(6) KFgスタンド用ナップサック代替案・キャリーカートの検討
腰痛をきっかけに始めた演奏荷物の改善、ここからは主にコントラファゴットとスタンドを持っていく場合について書いていきます。
今回はコントラファゴットのスタンドを体に負担なく運ぶ方法を模索した事を書きます。
はじめに
前回の記事ではコントラファゴットとスタンドを持っていく時に、スタンドを超軽量(40g)のナップサックに入れる方法について所感を書きました。
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このナップサック方式は腰痛対策として1つの解決策ではあるものの、いくつかの問題点が残っており、今回はそれを改善すべく代替案を考えていきます。
※ここではコントラファゴットを"KFg"(ドイツ語)と略記します。
ナップサック代替案を検討
KFgスタンドを入れるナップサック代替案として、満たしたい事項は次のようになります。
- ナップサック同様の機能を持つ(軽量、他の物も収納可能)
- 体裁が良くて扱いやすい
- KFgのギグバッグを掛ける/降ろす時に干渉しない
- その際に体(腰)に負担がかからない
- 座る時に体裁が良い
使用しているスタンドはFOX製の旧タイプで約1.9kgの製品です。コンパクト軽量でありとても便利なのですが、細長いパイプの組み合わせで扱いにくい形状であることが課題です。
KFgスタンドが入るケース代用品になりそうな物について、以下のようにピックアップして構造や利便性などを検討しました。
- キャリーカート(小型の物)
- 管・弦楽器のスタンドケース
- カメラの三脚ケース
- マイクスタンドケース
- 釣り竿ケース
- スケッチバッグ
- 打楽器(自身やスタンドの)ケース
- キーボードケース
- DIY(手間がかかるし結局高くなりそう)
総合的に前述の条件を満たせそうなのものとして、キャリーカートが良さそうという結論になりました。
キャリーカート案1(ボツ)
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次の条件を意識して探しました。
地面に置ける、細長い入れ物、底は立つ構造、屈まずに持ち上げられる高さ、接地はキャスターか固定の足、袋の取っ手を肩に掛ける、軽い
最初にYahoo!ショッピングで見つけたこちらの製品が良さそうと思いました。(後述しますが結果的にボツに)
素材はオックスフォードで重量360g、幅39cm・高さ48cm
幅39cm x 高さ30cm~48cm の二段階、折り畳めるのが特徴
地面にも置ける縦長のバッグ。360gなら十分軽いし、ナップサック同様に柔らかいバッグの紐で肩にかけられるのがポイントだと思いました。容量アップし上が開いているので出し入れもしやすいです。
この類のキャリーカートはもっと硬い素材のものが一般的ですが、これはバッグを兼ねた素材で柔らかくて肩にも掛けられ、これならナップサックと差が少ないです。
地面に置くこともでき、高さがあるので腰を屈まずに操作できます。KFgギグバッグを掛け/降ろす時にも干渉しません。
ナップサックを肩に掛けっぱなしでもさほど重くないと思ったていましたが、肩から降ろせる方が負担軽減になりベターですね。地面に置ければそれで良かったのですが、キャリーで引く方法で扱い方の選択肢が増えます。
他も様々な類似商品を探しましたが、重さやサイズ等の値がある項目がばらばらで比較しづらかったですが、おそらくこれが最軽量だと思います。
ということでこの製品を注文しました。緑で派手で安っぽいのは気になりますが…(この時在庫は無かったですが黒もあるようです)。
DIYは大変そうだし、やはり既製品で近い物を探すのが手っ取り早いですね。
実物に触れた所感
注文して届きました。郵便物時点で軽いので期待が高まります。
ですが、この価格帯の外国製品(特に中国製)にありがちな素材の独特なにおいが…何度もファブリーズしてしばらく陰干しすることにしました。
底板は実測おおまかに 28cm x 14cm でした。やはりそのぐらいですね、幅39cmもありません(たぶん上端?)。商品画像の説明や寸法は分かりにくいし正確ではないこともあります。でも今回は許容範囲としました。
設計、大きさ、重さはイメージした通りの感じです。前述の想定した使い方ができそうで良い感じです。
バッグ部分の中で倒れない工夫が必要になりますが、段ボールで成型すること等も検討しましたが、100均(CanDo)のプラスチックのファイルボックスを下箱として置くことにしました。
等々・・・良さそうですが、ファブリーズしたり数日たってもにおいが改善しなかったため、使用は諦めました。やはり安い外国製品はこういう品質問題がありますね、仕様は目的に対して理想的でしたが。
ここまで考えた事を元にしながら、別のキャリーカートを探します。
キャリーカート案2(採用)
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前述のキャリーカートはボツになりましたが、それを踏まえつつ別のキャリーカートを検討しました。今度はバッグ構造ではなく一般的な荷台に荷物を載せるタイプです。
いくつか類似のカートと比較検討した結果、以下にしました。
商品サイズ使用時/245×300×895mm、折畳時/245×82×425mm、商品重量800g
重量800gで一番軽い、価格が安い、荷台は小さい方(もっと小さいのもあるが)
KFgスタンドは長さに対して薄い構造のため、荷台の奥行きは短い方が良いです。この手のキャリーカートとしては荷台奥行き30cmでも短い方で、価格とのバランスを考えるとこれかなと思いました。
他製品との比較ポイントとしては、
- もっと狭い物もあったが重くなるのでやめた
- 床からの高さも考慮し、低すぎると地面について汚れやすくなる
- かなりコンパクトに畳めるものもあるが、構造が複雑になる分安定性が落ちそう
- 4輪ではなく2輪+2足で固定しやすい
実物に触れた所感
注文して届いて実際に使ってみました。
・折り畳んだ状態
キャリーカートという製品自体を使ってみて、肩や腰への負担が少ない運搬方法である事を認識しました。(肩に掛けっぱなしのつもりだった)ナップサックは体感はさほど重くなくても、やはり肩や腰に累積していくのでキャリーカートの方が良いです。
そのため肩に掛けることはやめて車輪で引いていくことをメインとすることにしました。この方が体への負担が少ないし、腰痛対策により向いていると気付きました。
1つ増える問題は、階段などで持ち上げる必要がある事です。ただこれは一時的な短時間であるため良しとするし様子を見ることにします。(なるべくエレベーター使用したい)
持ち手部分は硬かったので、手の負担軽減としてグリップカバーを付けることも行いました。既存の100均(CanDo)の水筒のショルダーベルト用の製品を使いました。
・開いた状態(支柱は縮めた状態)
荷台部分は幅23cm×奥行22cm、KFgスタンドを(前述の箱に入れて)載せるには問題ないサイズ感です。(もっと奥行きが狭い製品もあったが軽量を優先した)
載せるKFgスタンドは2kg程度なので用途としては軽い方です(2リットルペットボトル1本分程度)。そのため強度はそれほど重視しなくて良いとも考えました。重さよりも形状の悪さの方が大きな問題でした。
実際に触れてみて、これよりコンパクトになる製品だと組み立て箇所が多くて不安定だし構造の品質が問題になりそうと感じました。やはりこの標準的な仕様が無難です。
良い感じで、総合的にこれに決定して良かったと思っています。KFgスタンドをどう載せるかはこれから考えていきます。
おわりに
KFgスタンドを入れていたナップサックの問題点を解決するための代替品を検討し、(2番目の)キャリーカートに決定するまでについて書きました。
もっと大きなKFgスタンドをキャリーカートに載せている例は見た事があったのですが、独自に色々と考えた結果そこにたどり着きました。
この後書きますが結果としてこの方法は腰痛対策にとても有用でした。そのセッティングの検証や実使用所感について今後書いていきます。
(第6弾・終)
◆次はキャリーカートに載せる構造を検証していきます。
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