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活動記録3 ~ 一般吹奏楽団時代

自分にとって欠かせない存在になっている音楽について、今までの音楽経験について書いていきます。3回目は大卒後の一般吹奏楽団を中心に活動していた時期についてです。※少しずつ加筆、体裁調整していきます。

楽団所属時代

S市楽団

大学を卒業してしばらくはどこにも所属していませんでしたが、吹奏楽コンクールでファゴットが足りないということで知り合い伝いにお声がけがあったS市楽団に所属することにしました。ここで初めて一般楽団でファゴットが不足していることを実感しました。

しばらく所属していましたが、その後週末も仕事が入るようになったこと等から辞めることにしました。社会人としての活動はまだ不安定な時期が続いていました。

コントラファゴット購入

そして大学を卒業した約1年後に念願のコントラファゴットを購入しました。卒業してからずっと購入に向けて資金を貯めやり取りを続けていました。※コントラファゴットのページも参照。

・Myコントラファゴット

P楽団

仕事も落ち着くようになり、色々と演奏会を聴きに行ったりして、コントラファゴットもあるし再び音楽をやりたい熱が上がっていきました。S市楽団と同じようにP楽団からもコンクールのファゴット不足のために呼ばれ、以後数年間所属して活動をしていきました。

学生時代とは異なり大人の吹奏楽団という感じで、毎年コントラファゴットも編成に入れている大編成の団体です。サウンド作りの特徴でファゴットが吹く所がどんどん増やされて行き、毎回の練習が体力的にハードだったのを思い出します。

数年間活動しましたが、オケを含み様々な経験をした方が良いというアドバイスを大学の大先輩からもらったこともあり退団を決意しました。そして世の中にファゴットが不足する団体が沢山あるので、エキストラ活動を中心にしていくことになりました。

エキストラ活動時代

当面は知り合い関係の楽団や、P楽団の関連楽団を中心にエキストラ出演をしていました。ファゴットの不足する現状から、それだけでも年数回の演奏会に参加できるぐらいの状態でした。そして知り合い伝いに参加する団体がどんどん増加していきました。

意識が変わった出来事

エキストラに対する意識が大きく変わったきっかけは、P楽団の関連団体のR楽団での経験です。オケサウンドを基調としたシビアなサウンド作りをする独特な吹奏楽団で、練習でうまくいかないことが続発して悔しい想いをしました

主な原因は事前の個人練習が不十分だったことと、オケのような指揮の「先振り」方式に慣れてなかったこと、ファゴットも目立つようなサウンド作りに慣れておらず緊張してしまったことです。

合奏を止めてしまうこともあり、あまりに悔しかったので反省して意識を大きく変えました。以後エキストラという立場は周りを不安にさせないように高い意識を持ち、事前にできる限りしっかり練習して臨むことを心掛けるようになりました。この経験により意識も技術もレベルアップするきっかけになりました。

・2回目以降は主にコントラファゴットで出ているR楽団

機会に恵まれ経験を積んでいく

コントラファゴットを所有している事もあり、知り合い伝いに徐々にレベルの高い団体からお声がかかるようになりました。全国大会常連団体の演奏会にも複数乗る経験ができ、練習からしてとても刺激的でした。自分自身は全国大会に出た事がなかったので、そういう団体の演奏会やイベントの大舞台に出る事ができた貴重な経験となりました。

コンクールに出ていなくても強いコンセプトの繊細なサウンドの団体もシビアで良い経験になりました。ファゴットとコントラファゴットによって多くのチャンスが得られとても充実しつつ、その繋がりがどんどん広がって行きました。

・ファゴットとコントラファゴットで沢山の演奏会を経験

一方で中高生主体の小編成の団体にも何年か参加しました。本来ファゴットが省略されがちな小編成であり、ファゴットが加わることで楽器の存在を認知してもらうことができ、何より中高生に協力できたことが嬉しかったです。

このように需要の高いファゴットとコントラファゴットで様々な団体に出向くチャンスを得られました。うまくいかなかった時の反省を活かし、レベルの高い団でも演奏する機会も得られ、演奏に対する意識レベルが強くなりました

それぞれの異なるサウンド作りに触れ、それぞれの文化に合わせる感覚も身についていきました。エキストラに呼んで頂くことで沢山の実践を通して経験を積んで鍛えられました。本当に恵まれていてありがたいことです。

2代目ファゴットに買い替え

2011年には2代目ファゴットのモーレンハウエル(定価約200万円)に買い換えました。柔らかくて厚い響きになり、繊細なイントネーションや弱奏もしやすく、滑らかにスムーズに歌うことができ、表現力が格段にアップしました。

・モーレンハウエルのファゴット

それまで使っていた1代目のシュライバーは、沢山の団体での演奏機会と沢山の人と知り合う機会をくれたことに感謝しつつ、音大の先生に売却しました。現在は生徒さんの手に渡り第2の人生を歩んでいるはずです。

吹奏楽団Festa

吹奏楽団Festaとは

自分の吹奏楽活動の中で最も重要といえるのが「吹奏楽団Festa」という存在で、大学時代の項で書いた「合演」に近い存在です。既存メンバーの招待制で全国から技術・意識レベルの高いメンバーが集まって年末年始に京都府で合宿をし、音楽に集中できる恵まれた環境で急激に作り上げていき、兵庫県で演奏会を行う団体です。

・吹奏楽団Festaのチラシ

吹奏楽団Festaでの経験

2010年から毎年参加していますが、毎回大きな刺激と充実感を得る事ができ、欠かせない存在になっています。団体としてはコンセプトに「絆」を掲げ、仲間意識が強いことも特徴で、「また再会したい」「また一緒に演奏したい」、純粋にそう思える仲間が全国に沢山できました。

参加メンバーの多くは全国の強豪吹奏楽団などで活躍していたり、大学を出てから音大に入り直してプロになった人も何人もいます。近年では音大生も加わるようになりました。高いセンス、自己修正力、急激に仕上がっていく音楽。そんなハイレベルな集団の中での音楽作りに大きな刺激を得て、さらに意識・技術共にアップする機会になりました。

・尼崎での本番、毎回大きな刺激と充実感

特にやり遂げた達成感が大きかったのは、バーンズの交響曲第3番(ライブ録音CD発売中)でコントラファゴットを吹いた事、スペイン狂詩曲のソリを吹いたこと等です。「惑星」ではバスオーボエの代わりにG管ファゴッティーノ(後述)を使う意欲的な試みもしました。

年越しアンサンブル

年越しアンサンブルでは毎回ファゴット3~5重奏を演奏していますが、自分でアレンジした譜面を使うこともあります。Pops系やJazz系の曲を演奏したり、コントラファゴットや後述の珍しいファゴッティーノ(C管、G管共に)やバソンを使うなど、自分にしかできない意欲的な演奏に挑戦しています。

・コントラファゴットとG管ファゴッティーノ

吹奏楽団Festaではレベルの高い音楽に思い切り取り組むことができ、強い仲間意識もあり本当に魅力的で大事な存在です。ここで得た経験値はとても大きく、自分の音楽経験の中でも特筆すべきことです。そして彼らとの強い「絆」は続いています。

初めてのソロ演奏披露

2014年には親戚の結婚式2次会でピアノ伴奏でファゴットのソロ演奏をしました。曲はエルガーの愛の挨拶、サンサーンスのソナタより1楽章、3楽章終盤です。

ソロ演奏は合奏以上にシビアで音1つ1つがで神経を使い、しっかり意志がないと形になりませんでした。練習で録音してショックを受けて直して、を何度も繰り返しました。様々な癖を発見し、こう表現したいという意思も生まれていきました。

そうしてなんとか緊張の本番を無事やり遂げることができました。演奏を聴いて心が動いてくれたようで演奏後に何人も声をかけてくれました。演奏面で学ぶことが多かったと同時に、人のために演奏、表現できることは素晴らしいことと感じました。本当に大事な経験でした。

・演奏した会場、みなとみらいの夜景を背後に

ファゴット関連楽器に興味が増す

ファゴッティーノを購入

2008年にはWolf社のC管ファゴッティーノを購入しました。きっかけはファゴット関係でお世話になっているFさんが所有するG管を吹かせてもらって興味を持ったことです。当初はドイツのメーカーに直接メールでやりとりしていましたがとん挫し、楽器店に輸入してもらいました。

・ファゴッティーノ

楽器を購入したのはリード作りができるようになったことも1つのきっかけです。ファゴッティーノ用のリードは販売されておらず未知で、自作できることが必須だからです。何が正解か分からないので様々な寸法、削り方で試行錯誤しました。

とても珍しい貴重な楽器と言う事もあり、N響のM先生が興味を持たれて我が家にお越しになり、現代曲での使用の試みのために使用した事もありました。その時はFさんからお借りしていたG管も我が家にあり、2本とも揃った状態でした。とても貴重な機会でした。

サリュソフォーンに触れる

またある時サリュソフォーンを吹く機会に恵まれました。サリュソフォーンは金属管を持つダブルリード楽器群のうち、一般にコントラバス音域のものを指します。この楽器もファゴット奏者が扱う楽器の1つとされています。

・サリュソフォーン

非常に希少な楽器でとても興味深く、借りている期間に猛練習しました。コントラファゴットよりもコントロールしやすくダイナミクスがあり、その豊かな響きはとても魅力的でした。使用する代表曲的なディオニソスの祭りでいつか吹いてみたいです。

所有楽器

これでこの時点でのファゴット属の所有楽器はファゴット、コントラファゴット、C管ファゴッティーノの3本になりました。元々楽器に興味が強かったのですが、サリュソフォーンにも興味を持ち、後にバソンを購入することになり(次ページ)、ファゴット関連楽器に強い興味を持つ独特の存在へと向かい始めました。