【ネタバレあり】ドキュメンタリー映画「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」の感想

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欅坂46のドキュメンタリー映画「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」を観ました。その感想をまとめます。

※ネタバレになりますのでまだ観てない方は見ないで下さい。

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映画放映時の状況

映画は当初4月に上映される予定でしたが、新型コロナウイルス蔓延の影響で延期になっていました。世の中の状況が少し改善し、9月4日(金)から上映されることになりました。

2020年7月16日(木)の無観客の配信ライブ「KEYAKIZAKA46 Live Online, but with YOU !」にてグループの改名とリスタートが発表され、そこまでの内容も追加で含まれることになりました。

【ライブ】歴史に幕を閉じ改名を発表!無観客配信ライブ「KEYAKIZAKA46 Live Online, but with YOU !」

この時点で新グループ名や方向性などは全く未知の状態でした。どこまでの裏側や本音が出て、どのような誤解を解きたいのか、そして改名の理由は。このあたりが注目されていました。

・映画のパンフレット/diary_picture/202010/002.jpg

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映画の内容

※映画の公開が終わった頃に書きます。

・映画公式Twitter

感想

※2020/10/07 全体的に書き直しました。

音楽映画と銘打っているだけあり、迫力あるライブシーンは圧巻だった。しかし観るのにエネルギーを消費する、重苦しい内容のドキュメンタリー映画だった。終わった後の客席の沈黙の余韻からもそんな雰囲気を感じ取れた。

全体的には平手友梨奈が満身創痍で、限界の状態で続けていったこと、それを周りのメンバーがどう思い変化していったのかについての内容だった。特に冒頭を含み2回も使われた転落シーンは生々しくショッキングで息を飲んだ。

「欅坂46はギリギリだった」。冒頭の菅井のそんな言葉でグループのシビアな状況を語る。石森の「手を繋いでそのまま崖から飛び込みそうな状況」という言葉も印象的で頭に残っている。

サイレントマジョリティーの頃の平手は明るくて初々しい。デビューカウントダウンライブ後のインタビューで「泣けなかった、納得していない」と言っていたが、初期から平手のストイックな部分が既に現れていた。その姿勢は平手が元々持っていたものだということが分かる。

不協和音以降の平手は別人のように変わってしまっている。パフォーマンスに強く向き合い入り込むという欅坂46のカラーがここから強まっていった。1人のシーンで「気持ちが入っちゃう、ライブ怖い」と言っていたのは映画内で数少ない平手の発言で印象的だった。

2017年の全国ツアーでは平手の休みが告げられて動揺するメンバー達。齋藤の脱走も初めて見る葛藤の姿だった。メンバーが証言している通り、平手の表現力は誰にも追いつけないという認識だった。「平手センターのバックダンサー」という、この頃の構図の柔軟性の無さが垣間見えた。

そして各メンバーが代理センターを経験し、パフォーマンス力を上げていく。その一例であろう、2018年の2ndアニラの不協和音の菅井センターのシーンが少し映ったが、あの気迫は圧倒されるものだ。

2017年末という早い段階から平手がグループを離れる事を示唆していたことは驚いた。平手依存の問題は既に生じていたのだろう。しかしその後もリスクのある平手センター体制は変わる事はなかった。その結果転落事件など様々なトラブルが起きた。

そいういうことに対し世間はあれこれ言うが、平手のパフォーマンスへの天才的なストイックさ、メンバー想いなところを見てほしかったのではないだろうか。黒い羊MV、東京ドームの裏側なども、平手がいかに真摯に重責を担い、驚異的なパフォーマンスで価値を生み出してきたかを示したかったのかもしれない。

しかし疑問なのは、なぜリスクを負ってまで平手をセンターに起用し続けてきたかだ。他のメンバーが代理センターで成長してきても、平手の代わりが務まるメンバーがいなかったのか。運営側の方針なのか。不安定な平手が「僕」を背負うことで心を揺さぶってきたパフォーマンスから脱却できなかったことは、リスクマネジメントという面で欅坂46の1つの問題に思う。

小池の二人セゾンのソロダンスシーンは感動的だった。欅坂46史上屈指の名シーンだったと思う。2ndアニラ以降の各メンバーの成長が実を結んだ象徴的な場面だ。

そして幻となった9thシングルが「10月のプールに飛び込んだ」だったことを知った。初めての選抜制度で、前述の小池を含み1期生にも多く落選者が出た。そのMV撮影の様子が初めて公開されて印象的な場面だった。2期生を含んだパフォーマンス、今までとは違う明るい雰囲気。路線変更を狙ったのかもしれない。

しかし平手が歌詞に共感できず表現できないことから延期が続いた。特に2期生には気の毒だった。正直この曲のセンターは他のメンバーでもよかったと思う。「平手は基本来ない」、それならセンターを変える判断にならないだろうか。他のメンバーは頑張っているのに、どんな曲でも表現できないといけないのではないか。なぜ平手なのか、そこに運営上の不自然さを感じたのは事実。

菅井のインタビュー、平手が居て大きくなった半面他のメンバーとのバランスが難しい、イメージしていたグループとは違う、という葛藤の本音も聞けた。穏やかに見えてキャプテンとして相当な心労があっただろうと察する。

2019年に小池が部屋に篭る葛藤のシーンも初見で印象的。「平手のセゾンを作ると思っていた」、自然とそのような考えになっていたのだ。平手の存在は他のメンバーにとって常に比較してしまう難しい存在だったのだろう。他のメンバーもこういう葛藤があったはずだ。

東京ドーム公演では、客席からの表向きは平手が不協和音で不調になるスランプを脱し、角を曲がるまで無事にやり遂げたと見えていた。しかし公開された裏側は生々しいものだった。ファンの大声援が皮肉にも平手を大きなプレッシャーに追いやっていたのかもしれない。まさに「残酷な観客達」。ファンが欅坂46らしさを求める事は悪い事なのだろうかと、複雑な気持ちになった

そして平手は年明け(2020年)に脱退に踏み切った。理佐が「東京ドームで最後かも」と言っていたように、平手が2017年末から約2年間「延長」してきたことは、メンバーの目にも限界を感じさせたのかもしれない。様々な裏側を知った上では、満身創痍の中でここまでよく頑張ってくれたという気持ちが強い。

紅白歌合戦の後に1人1人に話したエピソードは、平手の思いやりのある性格を示している。身を引こうとしたことも、続けてきたことも、平手の優しさだったのかもしれない。

黒い羊のMV撮影シーンの終盤、とても緊張感のある状況だったことが映し出された。切り替わった3rdアニラの武道館公演のライブシーンも見入ってしまった。突き放されるのけ者感、背負った「僕」の、感情が噴き出しそうになるパフォーマンス。彼岸花を置く小林の手も震えていた。

黒い羊MV最後のカット後に、入り込んで苦しむような平手に駆け寄り心配するメンバーの中で、一人立って見ていた鈴本は不気味で印象的だった。石森、織田が平手の肩を抱えるが、それまでスタッフ達はケアに来る感じには見えなかった。

メンバー達は平手への感謝や犠牲にしてきたことへの労いを述べていたが、小林は考えが違うようなことを示唆していたのは印象的だった。様々な場面で代理センターを務めている小林が、どのような想いで平手の脱退を受け止めたのかは分からず、少し不気味だ。鈴本と共に、グループに不協和音が存在する現実を示しているのかもしれない。

公開延期により追加されたインタビューでは、改名の理由が明確に述べられていた。平手の存在の大きさ、過去の自分たちが最大のライバル、何かに追われてしまうのは良くない、と。想像はついていたがやはり「平手坂46」からの脱却だった。口々に「今は前向き」と言っていたのは、「出口の見えないトンネル」から新たな希望の道筋を見出したのだろう。

映画の順を追って書いてきた。正直言うと、もっと深い個々の本音や、欅坂46の路線への反発等もあるのかと思っていた。全員が体制に納得していたのかは分からないし、それは公開できない「嘘」だったのかもしれない。この映画はグループの純粋なドキュメンタリーではないし、これが全てではないとされている。色々とモヤモヤの感情が残るものだった。

そして、平手を中心に身を削ってパフォーマンスに向き合ってきた欅坂46への想いがますます強くなった。魂を込めて作り上げてきた今までのMVやライブの1つ1つが、より重みのあるものに思えた。生半可ではないすごいものを見ていたのだと。

「欅坂46はギリギリだった」。様々な苦難の末に、改名して櫻坂46となる。今までの様々な経験と希望のエネルギーで新たな坂を登り、欅坂46ではできなかった新たな価値を生み出してほしい。

・2回目はオープンして3日目のTOHOシネマズ立川立飛の轟音シアターで鑑賞/diary_picture/202010/003.jpg

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