みやだい日記

ファゴットの取り扱いの基本1~楽器の組み立て方

■投稿日時:2015/04/28(火) 22:03  ■カテゴリ:MUSIC

ファゴットの扱い方シリーズの第1回目です。

※学校の吹奏楽部、管弦楽部などで先輩ファゴット吹きが居ない状態で顧問の先生もファゴットの扱い方が全く分からないというケースを想定して、私の経験を元にファゴットの取り扱いの基本事項についてかなり細かく書いていきます。文章では伝わりにくい部分もあるので経験者に直接教わるのがベターではありますが、参考になれば幸いです。

なお、こちらの本も参考になります。

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1-0.大前提


ファゴットはデリケートな木製の楽器です。野外等直射日光が当たる場所や湿気が極端に多い場所、暑い場所、寒い場所では扱わないようにして下さい。
急激な温度変化も大敵であり、冬に楽器ケースが冷えた状態で暖房の効いた部屋で開いたり、夏に冷房の効いた部屋でケースを開ける時は少し時間を置いて楽器を温度に慣らして下さい。


1-1.楽器の状態の確認


ファゴットのパーツは4つの木製管と、ボーカルと呼ばれる湾曲している細長い金属管で構成されます。まずはこれらの管が割れたり大きく歪んでいないかを確認して下さい。またキーのタンポが破れていないかと、底のキャップ付近のキーの穴の木部が腐っていないかを確認して下さい。

問題があれば楽器屋へ持って行って下さい。なるべくダブルリード専門店やファゴットを取り扱っている事を明確に示しているお店が好ましいです。

例:JDR(新宿)、アクタス(=ノナカダブルリードギャラリー)(渋谷)、DAC(新大久保)、アトリエアルファ(大阪)など

ケース内のファゴットケース内のファゴット
次に、ダブルジョイント(またはブーツジョイントとも呼ばれる)の底にあるU字管を確認します。底の金属製のキャップをはずすと金属製のU字管があり、2つのネジで固定された構造になっています。※写真はかなり錆びている方です…
ファゴットのU字管ファゴットのU字管上記のように固定された状態になっていれば大丈夫ですので再びキャップをしめます。このU字管が下記のように外されている場合は取り付けて2つのネジを止めて固定してください。
ファゴットのU字管を外したところファゴットのU字管を外したところU字管の穴側には2つの穴があいた形のコルク(メーカーによっては黒いゴムのような素材)が付いています。これが欠損している場合は楽器屋へ。この部分は消耗品で定期的に交換する必要があります。

ボーカルは多くの場合は短い「1番」と長い「2番」(と刻印されている)が付いている場合が多いですが、とりあえずどちらでも大丈夫です。ボーカルも消耗品です。
その他、ハンドレストがあることを確認して下さい。

1-2.楽器の組み立て


※作業途中でジョイントがきつい場合は無理に押し込まず、楽器屋でジョイントのコルク・糸の調整をしてもらって下さい。無理に押し込むと管を破損する恐れがあります。特に長年吹いていない楽器と新しい楽器は要注意です。

1.ダブルジョイントの突起状の支柱にハンドレストを取り付けます。支柱の横からネジで固定するタイプと支柱自体がネジ回しになっているタイプ(アマティ、ヤマハ)があります。
ファゴットのハンドレストファゴットのハンドレスト
次に各ジョイントを接続していきますが、木製管のジョイント部分はコルクの場合と糸の場合があります。糸は季節によって巻き足したり外したりしてフィット具合を調整できるメリットがあり、湿度の変化の多い日本の気候に合いますが、とりあえずどちらでも問題ありません。コルクの場合はコルクグリスを薄く塗ります。

2.ダブルジョイントにある2つの穴のうち小さい方の穴に、テナージョイント(ウィングジョイント)を差し込みます。テナージョイントは大きい方の穴に沿うように膨れた形状になっているので、その曲線同士の間隔が等距離になるようにします。
ファゴットのダブルジョイントの2つの穴ファゴットのダブルジョイントの2つの穴穴の形に沿ってテナージョイントを接続する穴の形に沿ってテナージョイントを接続するテナージョイントにはキーが1つ下方に伸びているので、管を回して差し込む時にダブルジョイントにぶつからないように注意が必要です。キーがぶつからない範囲で左右にひねりながら奥に差し込みます。この時、キーを強く押さえつけないように注意が必要です。
キーがぶつからないように要注意キーがぶつからないように要注意
この時点で、テナージョイントだけを持つと管が抜けてしまう危険性があるため、そのような持ち方はしないで下さい

3.次にロングジョイント(バスジョイント)を大きい方の穴に差し込みます楽器を地面にしっかり立てて右手はダブルジョイントを、左手はロングジョイント上部を持ちます。
※写真とは違いベルとのジョイント分割位置がもっと下の仕様の楽器もあります(5ピース、ジェントルマンタイプ、ショートカットタイプ)。
ファゴットのロングジョイントを差し込むファゴットのロングジョイントを差し込むこちらも管中央部の親指キー、下部の小指キーがテナージョイントにぶつからないようによく注意しながら左右に少しずつひねりながら差し込んで行きます。両手共キーを強く押さえつけないように注意が必要です。
ロングジョイントの親指キーにぶつからないようにロングジョイントの親指キーにぶつからないようにロングジョイントの小指キーにぶつからないようにロングジョイントの小指キーにぶつからないように
この時点でも、ロングジョイント、テナージョイントを持つと管が抜けてしまう危険性がありますので、そのような持ち方はしないで下さい。

テナージョイントとロングジョイントを固定するフックが縦方向に直線状に並ぶようにし、フックを固定します。このフックはメーカーにより形状が異なり、ない場合もあります。
ファゴットのジョイントフックファゴットのジョイントフック
4、次にベルをロングジョイントの上に差し込みます楽器を地面にしっかりと立ててロングジョイント上部とベルジョイントを持ちます。ベルについているキーを軽く押さえてキーのタンポが閉じた状態にし、ロングジョイント上部に飛び出ているキーと縦にまっすぐ接続する位置へ、今までの要領でベルジョイントを少しずつ回しながら差し込みます。
ファゴットのベルジョイントを差し込むファゴットのベルジョイントを差し込む
5.そしてこれは対応機種だけの話ですが、バランサー(バランスハンガー)をダブルジョイントに取り付けます。ストラップリングの位置を楽器の中央に寄せて左手の負担が減らす器具です。
ファゴットのバランサーファゴットのバランサーバランサー対応機種にはダブルジョイント上面の2つの管の穴の他、小さい穴があいています(テナージョイントを差し込む時の画像を参照)。古い楽器には付いていない事が多いですが、なくても差し支えありません。

6.最後に、ボーカルを差し込みますボーカルの湾曲部を手でやさしく包むように持ち、テナージョイントの穴に左右に少しずつひねりながら差し込みます。薄くて曲がりやすい金属ですので力を入れ過ぎないように注意。また、ボーカルについている突起がタンポにぶつからないように注意が必要です。
ファゴットのボーカルをを差し込むファゴットのボーカルをを差し込む
※タンポのキーは開いた状態のはずです。閉じていればテナージョイントのウィスパーキーロックをOFFにします。それでも改善しない場合はキーが曲がっている可能性があります。
↓ウィスパーキー(またはピアニシモキー)ロック
ウィスパーキー(ピアニシモキー)ロックウィスパーキー(ピアニシモキー)ロック差込みがきつい場合はコルクグリスを塗ってから差し込みます。コルクが極端に変形したり破損している場合や、簡単に抜けるほどゆるい場合は楽器屋でコルクの張替えをして貰って下さい。

1-3.リードを取り付ける


※リードはJDR、ノナカダブルリードギャラリー、DACなど試奏できるお店で購入することがベストです。見た目の形状だけではリードの良し悪しの判断は困難であり、高価ながらシングルリード以上に当たり外れがあります。

リード先端部をつぶさないように糸が巻いてある部分を持ち、ボーカルの先端にしっかり固定される深さまで差し込みます。リードの向きは上下はどちらでも構いません。
ボーカルにリードをを差し込むボーカルにリードをを差し込むリードはデリケートで、先端の薄い部分を潰したり割ったり欠けたりしないように要注意です

中にはリードの根元とボーカルの形状が合わず上下にぐらつくリードもあります。その場合はリーマーという専用の道具でリードの根元を丸く削って調整することがベストですが、棒ヤスリなどでも代用可能です。

これでリードからベルまでの管が1つにつながった状態になりました。

次回は楽器の持ち運び方、置き方について書きます。



【関連】ファゴットの扱い方



タグ:音楽 ファゴット ファゴットの扱い方コメント(0)


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