4オクターヴ半という驚異的な音域を持つコントラフォルテ

    楽器探究

何度か紹介していますが、コントラファゴットの改良型コントラフォルテ(Contraforte)という楽器があります。

見た目は遠目には黒いバリサクみたいですが、ファゴット属のメイプルでできていて管長もコントラファゴットのLowAモデルと同じ長さがあり、コンパクトに巻かれています。

管が太くてダイナミクスレンジが広いのが特徴です。

また、メーカーのWolf社のHPによると4オクターヴ半も出せるとのことです。→http://www.guntramwolf.de/englisch/f_modern.html

したがって下記動画のようにハルサイ(ストラヴィンスキー/春の祭典)冒頭のファゴットの高音域までカバーしてしまいます…!

最初に聞いたときは耳を疑いました。オクターヴ高く編集しているのではないかと。

4オクターヴ半というと、バリサクでソプラノサックスの最高音域を出すようなものです。

楽器名としてももはや1つの音域名では収まりきらない音域幅です。

実はカレヴィ・アホという作曲家のコントラファゴット協奏曲にもこの音域が出てきます。

元々FOXの特注の楽器でないと吹けない曲でしたが、コントラフォルテでも吹けることになりますね。

そういえばギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団が来日した時に聴きに行きましたがこの楽器を使っていました。

並ファゴットはバソン(フランス式)なのにコントラはコントルバソンではなくヘッケル式のコントラフォルテなのは不思議な感じはしますが。

それなりのお値段はするでしょうが、少しずつ世界に増えているのでしょう。

【関連】Wolf社のファゴットの改良型 Bassoforte(バッソフォルテ)

   

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Written by みやだい

ファゴット一眼レフ風景写真が好きな「みやだい」です。コントラファゴットやファゴッティーノやバソンも所有、風景写真は定期的にテレビ等に提供しています。旅行、猫も好きです。真面目マイペース平和主義、前向きでいたい。
X(旧Twitter) → @iadayim



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