まさかU字管がない?!昔の人が考えた古いバソンの底の意外な構造

    楽器探究

先日購入したバソン(フランス式のファゴット)は古い楽器のため、底の構造が原始的で面白いので紹介します。

まず底にあるキャップを外すのは同じですが、その中にはひも付きの「栓」があり、それを引っ張り出すと管の底の穴が出てきます。バソンの底

底の部分は2つの管の円形とそれを直線で結ぶ形の穴があいています。管の下端まで木部になっているのもファゴットとの違い。バソンの底

中を覗くと途中から2つの管に分かれています。さきほどの「栓」をはめ込むことで折り返すカーブを実現しています。バソンの底

図で表すとこんな感じです。バソンの底の構造を図説

こんな感じで何とも原始的というかシンプルで驚きですね。今ほど加工技術がなかった昔の人がどのように管を折り返すかを色々考えた末にこうなったのでしょう。

近年作られた楽器はファゴット(ヘッケル式)と同じような金属製U字管を採用しています。それにより低音域の鳴りが良くなったという話を聞くので、やはりこの部分の構造がネックだったのでしょう。

   

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Written by みやだい

ファゴット一眼レフ風景写真が好きな「みやだい」です。コントラファゴットやファゴッティーノやバソンも所有、風景写真は定期的にテレビ等に提供しています。旅行、猫も好きです。真面目マイペース平和主義、前向きでいたい。
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